『パタリロ!』魔夜峰央と加藤諒が語る、“25歳の転機”
加藤諒が役者でやろうと決心した瞬間
――加藤さんの芸能界デビューはとてもお若いときですが、俳優としてずっとやっていきたいと思うようになったのはいつですか?
加藤:役者をやっていこうと強く思い始めたのは、『HINOKIO』という映画に出させていただいた14歳くらいのときからです。ただ、大学受験のときに、将来について両親と揉めました。
エスカレーター式で、保育士の免許を取れる大学に進める高校に通っていたので、親としては資格の取れる大学にそのまま行ってほしかったみたいです。でも、僕はエンターテインメントを学べる大学に行きたくて、そのとき、父が「こういう大学がある」と多摩美術大学のことを教えてくれて。
――お父様も反対されてたんですよね?
加藤:「本当に行きたいなら、ここを受けて受かったら行け」と。そして受かって、多摩美術大学に進みました。裏方の勉強もして、そのうえで、やっぱり僕はお芝居をしている瞬間が好きだし、出る側でいたいという思いに至ったんです。
加藤諒のパタリロに、魔夜先生も「完璧!」
――舞台『パタリロ!』は加藤さんが初座長を務めた作品で、劇場版『パタリロ!』は初単独主演映画ですね。実写化には賛否がつきものですが、パタリロに関しては、加藤さんを否という声は聞きませんでした。
加藤:ありがたかったです。舞台版の情報解禁の際も、最初に「パタリロを演じる俳優はいるのか、一体だれが演じるのか!?」みたいにあおっていたので、すごくドキドキしていました。自分のTwitterで情報解禁させていただいたとき、反響がものすごくて、アンチ的なコメントが全然なくて、本当に嬉しかったです。
――でも実際に演じる前から「ぴったり!」と言われるのもプレッシャーになりそうです。
加藤:確かにプレッシャーにはなりました。情報解禁のときは写真でしたし、僕が動いたとき、セリフを言ったときに、違うと言われたらどうしようと。アニメのファンの方にとっては、パタリロの声は白石冬美さんだと思うし。
でも、実際に舞台で上演したとき、原作やアニメファンの方々もすごく楽しんで帰ってくださったので、本当にありがたいと思いました。
――魔夜先生は、加藤さんがパタリロを演じると知っていかがでした?
魔夜:「舞台をやりたい」とお話をいただいたときに、「パタリロがいるんですか?」ということをまず伺いました。すると「います」と。僕はスピリチュアルな運命論者なので、こういう話が来るときには、いい方向に動いているときだから「いけるぞ」と思いました。そして諒くんに会って、「完璧だ!」と思いましたね。