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選ばれるのは優秀な人間だけじゃない?「転職エージェント」正しい歩き方

学び

エージェントにこちらが取るべき姿勢とは?

 人材エージェントはあくまでも仲介者であって、採用の可否を判断する会社や面接者ではないというのはその通りです。ですが、常に会話を含めたやり取りの全てが面接だと思ったほうが良いでしょう

 会うときにはきちんとした格好をして、きちんとした言葉遣いをして、ちゃんとマナーを守るのが鉄則です。メールの書き方にしても、返事の速さにしてもです。

 約束した時間に遅れたり無断でキャンセルするのなんてもってのほかです(すごく多いというのを当事者から聞いたことがあります)。

 人材エージェントの担当者はとっても忙しいので、求人を出してくれている会社からのクレームを受けたり評判を下げたりしてしまってその対応をする時間なんてもっともほしくない時間です。

 求人を出してくれているクライアントに候補者を紹介するときに、相性の良し悪しはつまるところ実際に当事者が会ってみないとわかりませんが、少なくとも誰に対しても失礼のない人だと思っていたら、安心して紹介できます。

少人数のエージェントを選ぶメリットとは?

ビジネス 業績

 今現在についている仕事とやってみたい仕事とが大きく乖離している場合、自分自身が30代を超えている場合はどうすればいいでしょうか。本来的にはそうしたギャップがあってもどこかの会社とマッチングさせるのが人材エージェントやヘッドハンターと言われる人の仕事の醍醐味なのかもしれません。

 ですが、実際のところ大手では担当者は個人として興味を持ってくれたとしても、ノルマに追い立てられて相手にはしてくれません。

「そのマッチングに労力を投入するくらいなら、もっと話が決まりやすい案件に集中しなさい」と上からも指示されますし、現実的に担当者にはそんな暇はありません。
 
 そうした場合は、少人数あるいは個人で運営している人材エージェントとコンタクトするほうが、まだ可能性はあるでしょう。現在の仕事とやりたい仕事にギャップがあったとしてもそこに何かつなげるヒントをアピールできたり、あるいはあなた自身が面白い人間だと思ってくれた場合に、熱心に考えてくれたりする人がたまにいます。

 最近は登録人材のデータベースを有償で開放する会社が増えているために、人材エージェントの仕事は少数や個人レベルで独立がしやすくなっています。採用したい会社から仕事を受注さえすれば、後はデータベースにアクセスして、相性の良い転職希望者を探せばいいからです。

まず行動あるのみ!現実の厳しさを知るのも必要

 では、どうやったらそうした少数の親切なところに出会えるのでしょうか。それは、筆者は知人や友人の転職経験者に思い当たるところがないかと紹介してもらうか、小規模のエージェントが多数登録しているサイトに登録して、手当たり次第に案件に応募することです。

 その案件自体は却下されたとしても「将来的に何かあるかもしれないから会ってみましょうか」など興味を示してくれる人に巡り合うまで継続的にコンタクトするのが良いのかと思います。

 稀にですが、「こんな会社に行ってみたい」という話をすると、現時点で接点がなくともコンタクトしてみて接点を作りに行ってくれる人もいます。

 全体を通すと、下手な鉄砲だとしても当たるまで打ちましょう、少し当たった場合には本番の面接だと思って全力で臨みましょうというありきたりな話になってしまいます。

 ただ、いろいろな人から相談を受けてきた筆者からすると、転職を考え始めたら自分一人で考えたり、無難な友人と相談して悩むくらいであれば、1日も早く人材エージェントとコンタクトしてみて、現実の厳しさを知ったうえで現在の仕事も取り組んだほうが事態は好転してくると思います。行動あるのみです。

<TEXT/中沢光昭>

経営者として破綻会社や業績低迷企業の再建・変革実績を多数持つ。また、事業承継の受け手として事業会社も所有。著書に『好景気だからあなたはクビになる!』(扶桑社新書)、『経営計画はなぜうまくいかないのか?』『事業承継による、中小企業を売却するときの基本の「き」』などがある

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