「好きなことを仕事に」をいつまでも追い求めてしまう危うさ
「好きな仕事」探しに迷走する前にやるべきこと
ぱっとしない日々を送る毎日でしたが、あるとき転機が訪れました。ぼくのことを信じて、プロジェクトの重要なパートを任せてくれる上司が現れたのです。
そのとき、「この人の役に立ちたい」と思い、より真剣にプロジェクトの目的や必要なアウトプットを考え、粘り強く仕事を進めることができたのです。
その結果、お客様にも「あなたがいてくれて助かった」と言われ、その後のフェーズにも関わることができました。そこで、ぼくは「ああ、楽しいな」という高揚感を味わったのです。
誰かの役に立つこと自体が幸せをもたらす
決して、その仕事の内容がめちゃくちゃ好きだったわけでも、一生かけて突き詰めたいテーマだったわけでもありません。しかし、「自分の力で、上司やお客さんの役に立てたこと」ということ自体が、ぼくに幸せをもたらしてくれたのです。
ぼくのように「好きな仕事」が明確にない人は、それを探して迷走するべきではないのです。そんなことをしている時間があったら、「他の人に貢献し、自分が役に立ったと実感すること」を目指したほうが、よほどハッピーに仕事ができるのです。
「好きな仕事」を探し続け、それがいつまでたっても見つからないと、人は「自分にはどうせ好きな仕事なんか見つからないんだ」「そもそも仕事に打ち込んでも意味なんかないさ」というニヒリズムに囚われてしまいます。