サントリー社員が「全員Tシャツ」で新商品発表会にやってくる深いワケ
仕事でTシャツをおしゃれに着こなすのは難しい
――Tシャツ推奨が決まった際の社内の反応は?
大塚:自由でいいとはいえ、Tシャツを仕事をするのにもふさわしく、そしておしゃれに着こなすのは意外と難しいもの。今回は「働く」がテーマの人気雑誌『Oggi』さんとタイアップし、着こなし方も含めてTシャツの提案をしています。
体型が気になる世代の社員からは、「体を作り込むから、T-WORK STYLE始める日を早めに教えておいて」なんて声も出ていて。体質改善や健康維持という意外な効果もあるかもしれません(笑)。
――創業者・鳥井信治郎さんの「やってみなはれ」という言葉が有名なように、サントリーさんは自由度が高い会社というイメージがあります。御社の「働き方」とは?
大塚:ありがとうございます。ご想像の通り、良くも悪くも「自由」な会社だと思います。食品を扱う特性もあり、お取引先様の元に伺う際は、スーツが基本ですし、締めるところは締め、メリハリを持って働ける会社だと感じています。
「やってみなはれ」サントリーの社風とは?
――Tシャツ以外で働き方を工夫したエピソードはありますか?
大塚:会議のフィードバックをポストイットに書いて残すのがとても好評で、すっかり定着しましたね。大勢の会議で自分の意見を発言するのは、ときに難しいもの。
そこで、意見でも褒めでも感謝でも反論でもなんでもいいから、参加者全員がポストイットに書いて壁に貼っていくことにしたんです。これが、意外な意見やいいアイデアが出てきて面白いんですよ。プレゼンを話す人だけでなく、参加者全員が会議に能動的になったのも良かったと思います。すぐに試しやすいのでオススメです!
なぜペットボトルのコーヒーが支持を集めるの?
――クラフトボスシリーズは、若い世代の支持も集めています。コンビニコーヒーや、コーヒーショップなど、競争が激しくなるなかで、クラフトボスが支持を集める理由はなんだとお考えでしょうか?
大塚:確かに飲み物の選択肢は増えているのですが、ミレニアル世代はペットボトルネイティブ世代ともいえるんです。物心ついた頃からペットボトルが身近にあり、炭酸飲料も水もお茶もなんでも飲めて持ち運べることが当たり前。ペットボトルに馴染んだ世代の皆様には、きちんと美味しいモノを追求したことで受け入れてもらえたのかなと思っています。
時代に合わせる意味では、ボトルデザインを工夫しました。ペットボトルの飲料は、ラベルでぐるっと全体にデザインを施すのが通常。ですが、最近ではプラスティック容器に入った淹れたてのコーヒーを見慣れた人が多いですよね。
透明な容器に入っていると、新鮮さを想起するということが分かったので、中身が見えるボトルにしたんです。それも、支持いただけた要因のひとつでしょうか。