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ブラックインターンの「華やかな求人募集」にご用心。使い捨てられる前に…

ビジネス

「憧れのウェブコンサルティング会社にインターンに行ったのですが、散々な目に遭いました」

パソコン操作する女性

※画像はイメージです(以下同じ)

 そう言って、表情を曇らせる早川新さん(仮名・21歳)。現役大学生を失望させた“ブラックインターン”の実態を詳しく聞きました。

時給1500円のインターン募集に申し込む

「飛ぶ鳥落とす勢いで業績をのばしている某ウェブコンサルティング会社のインターンに決まったときは、本当に嬉しかったです。でも実態はあまりにもヒドく、まともに給料は払ってもらえませんでした」

 東海地方で自営業の実家に生まれた早川さん。都内の有名私立大学の商学部でウェブビジネスを学びながら、将来の夢を追い求めていました。

「そろそろインターンの時期になった時、ウェブコンサル会社で時給1500円の募集を見つけました。業務内容は、数千万円規模の案件を扱うというウェブサイトの運営でした。さっそく応募したところ、すぐに連絡が来て、すんなり面接まで進むことができました」

 見事に面接も通過し、喜んだのもつかの間、初日に提示された給与額は5000円。時給換算すると1時間1500円以下でした。不安がる早川さんですが、担当者から「最初は試用期間だからね。頑張れば報酬アップもあるよ」と言われ、やる気を取り戻したそうです。

残業代も出ず、栄養ドリンクが手放せない

インターン

「ただ、どこまで頑張れば、報酬がアップするのか、その条件は教えてくれませんでした。まぁ思い描いていたものと違うものの、半日で5000円は決して悪い金額ではないので、ぶっちゃけそこまで気にしていなかったです(笑)」

 そのまま半年間働き続けたという早川さん。しかし、一向に報酬アップの気配はなかったそう。さらに、新たな疑問が湧いてきます。

「ウェブコンサルティングと聞かされていたのですが、任されたのは記事を書く仕事ばかり。しかも1つの記事が5000~7000文字とかなり長かった。これまで大学のレポートしか書いてこなかったので苦労しました」

 そのうち図表を作成し、画像をアップする作業も任されるようになったそうです。

「いろいろと調べる必要が出てきて、仕事が業務時間内に収まらなくなってきました。それでも残業代が出ず、時給は1000円を切るようになりました。会社では栄養ドリンク剤が手放せず、残った作業は家に持ち帰るようになりました」

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