英語で「お疲れさま」と言うのは難しい。tiredの正しい使い方
「お疲れ様」と同僚に声を掛けたり、「毎日忙しそうだね。疲れてる?」と気遣ったりすることがあるでしょう。
しかし、これを英語でAre you tired? とかYou look tired.と言ってしまうと、意図しないメッセージを相手に伝えてしまうことになるのを知っていますか?
その理由は、Tiredという単語が持つ意味にあります。今回は知っていそうで意外と知らないTiredの意味について、同時通訳者の筆者が説明します。
You look tired.の正しい意味とは?
【第23回】Tired
You look tired.は「お疲れ様」や「疲れてる?」という気遣いのフレーズというより、「見るからに疲労困憊の様子」というマイナスのイメージが強い単語です。
もしもYou look tired.と同僚に言ったら、それは「目の下にくまができている」とか「(徹夜明けで)髪の毛も洋服も乱れている」などの意味になってしまいます。気遣って掛けた言葉が、思わず相手の心を傷つけることになってしまうのです。
では、気遣いの言葉はどうすれば良いでしょうか? よく耳にするのは、Let me know if there is anything I can do for you.です。「何か自分にできることがあったら言ってね」という意味です。
他人の話をする時はTiredを避ける
「英語には社交辞令がない」と思われがちですが、実際にはそんなことはありません。この表現は社交辞令的に使われることがあります。
仲の良い同僚であれば「これを手伝って」とお願いされることもあるでしょうが、それほど仲の良い同僚でなければ、そのあたりの人間関係を勘案して「なにか言われてもそれは挨拶代わり」という空気を読む感覚は欧米にも存在します。
また、You look tired.と言うのではなく、Have you been busy?(最近忙しい?)と疑問文にしても良いですね。
忙しくて愚痴を言いたいと思っている友達であれば、「ちょっと話を聞いて」となるかもしれません。話し相手や、他人の話をする時には、なるべくTiredという単語は避けるとよいでしょう。