デキる部下は上司からの仕事を「二つ返事」で引き受けない
新年度を迎えて、部下ができたり、新しい部署に異動になったり、環境が変わり、不安を覚えている人も少なくないのではないでしょうか?
しかし、「環境の変化は、自分をアピールする絶好のチャンスでもある」ということは前回の記事でもお伝えしました。
これまでに500人以上の部下を見てきて、現在は企業代表として400人のアシスタントのマネジメントを行う私の実体験も踏まえて、20代の若手社員が上司に「こいつ……できる奴だな!」と一目置かれる「確認力」について、より詳しく掘り下げてみたいと思います。
確認力をアップする「5W1H」リスト
上司に何度も同じことを聞いていませんか? 思ったより業務に時間がかかっていませんか? せっかく提出しても、やり直しになることが多くありませんか?
そんな人は、この確認力が不足しているのかもしれません。確認力は、ちょっとした「クセ作り」で、すぐに習得できる、いわばデキる部下への第一歩です。ぜひ参考にしてみてください。
そもそも確認力というのは、上司から仕事を依頼されたときに最終的なアウトプットをイメージして自分なりの確認チェックリストをつくっておく力のことです。わかりやすいのは、5W1Hを沿って自分なりに確認ポイントをあらかじめまとめておくことです。
・このタスクが必要な背景はなにか(Why)
・どこで使うのか(Where)
・何を(What)
・いつまでに(When)
・誰に(Who)
・どのレベルまで(How)
ここで、過去に私が一緒に働いた部下で、5W1Hができる部下とできない部下でどんな差が出てきたのかをご紹介します。
確認力の違いが分けた部下2人の評価
それは私がマーケティング部の事業部長をしていたときの話です。
その当時、部内には約30人の部下がいて、その中に入社3年目のA君(当時25歳)とB君(当時24歳)という部下がいました。
A君は、明るくて素直な性格で、依頼した仕事は2つ返事で「了解しました!」と引き受けるタイプ。いわば「かわいい後輩」キャラとして、先輩社員にはかなり可愛がられており、部内でのコミュニケーションも良好でした。
一方、B君は必要以上のコミュニケーションはせず、黙々と仕事をこなしていくタイプで、依頼したタスクも自分なりに解釈しないと納得がいかないタイプ。いわば、「ノリが悪い後輩」タイプ。
そんな真逆の性格の2人が、「確認力」の違いで評価が逆転したのです。