優秀すぎる上司に聞いた「仕事力を上げるための3つの秘訣」
2.難しいことを簡単に伝える
コンサルタントの仕事とは何か? 何をするとお客様に喜んでもらえるのか? と彼は徹底的に考えていたそうです。
その結果、彼が至った本質は「難しいことを簡単に表現し、人に伝えること」だったということでした。
「我々はお客様ができないことを代わりにやってあげるという仕事です。そのためには、まず自分がその事象を理解し、噛み砕いて伝えてあげるというプロセスが必須になります。
それができないと、お客様は上司の方を『これこれこうだから必要なんです! やりましょう!』と説得することができず、よって会社を変革に導くこともできなくなります。
日々発生する事象をわかりやすく文章や図に落とし、順序だてて説明できるか。そのトレーニングはずっと積んでいます。図はビジュアルで事象を伝えられるので、非常に重要ですね。若いころに図式化トレーニングを積んでおくのもオススメです」
彼はどんなに難しいことでもすぐにその本質を見抜き、他の人に明確に伝えるスキルに長けていました。それは、このようなトレーニングをずっと積んできたからでしょう。
ただ、この思考プロセスには「難しいことを理解する」「それをわかりやすく伝える」という2つのステップがあります。
自分で理解できてもいないのに、それをわかりやすく他の人に伝えることは不可能です。「わかりやすく伝えるスキル」を磨くことも大事ですが、「難しいことをしっかりと理解するスキル」も同程度以上に大事だとぼくは考えています。
ここをどのように鍛えるかは、本連載のなかで別途お伝えする予定です。
3.「インプット3・アウトプット7」を意識する
これを読んでくださっているみなさんは、毎日仕事が忙しいと思います。家に帰ったら疲れてしまってすぐに寝てしまう、という人も少なくないのではないでしょうか。
しかし、この優秀な上司は「それではビジネスパーソンとして埋没してしまう」といっていました。
「毎日の仕事に追われていると、仕事というアウトプットだけになってしまう。そのなかで、いかに効率化やその先を見据えた判断をするための知識をインプットするか。それがないと集団の中で抜きん出ることはできないです。
日々の作業を効率化し、そこであまった時間をインプットの時間に繋げるのです。私は複数の領域の仕事を転々としましたが、その仕事に合わせて常にインプットをしてきました。
在庫管理、需給業務、債権債務の照合、システム導入、法規制、英語、M&Aサポート、海外進出戦略策定……いろいろとありましたが、そこで一気にインプットをして、他の仕事にも応用するようにしました。そうやっていくと、いつの間にかどのような仕事が来ても、短時間で高いクオリティの仕事をこなせるようになりました。」
日々仕事が忙しいのは、必ずしも悪いことではありません。周りの人から頼られ、たくさん経験値を積んでいるということかもしれません。
しかし、それだけではいつか成長が止まってしまいます。なるべく毎日やることを効率化し、圧縮し、そこで生まれた時間をまた別の知識や経験に投資する。そうすることで、どんどん自分の力がついていきます。
ぼくも日々戦略コンサルタントとして働きながら、本を書いたりコミュニティ運営をしたり、新たな技術に関する勉強や英語力強化に励んでいます。そのひとつひとつが将来の自分につながるのだと理解しているので、大変ではあれど楽しいです。
みなさんも、仕事を徹底的に効率化して時間を生み出し、その時間で新たな経験や知識に時間を投入してみるといいかもしれませんね。
優秀な上司からの教え、いかがだったでしょうか。これを読んで終わり、だと何も変わりませんので、ぜひなにかひとつでも実践してみることをオススメします。
<TEXT/Shin>