元ポールダンサーと女子大生の異色ユニット「#ギャル電」とは?
ギャルとはどんなイメージがあるだろうか。
夜な夜なクラブへと出かけたり、「マジ卍」とか「テン上げ」とか斬新すぎる言葉を並べてたりしているかもしれない。
でも、世の中にはたくさんのギャルがいる。その1組が「ギャルも電子工作をする時代」をモットーに、2016年9月から活動し続ける2人組ユニット・ギャル電だ。一体なぜ、ギャルと電子工作が融合したのか?
元・ポールダンサーという異色の肩書を持つきょうこさんと、現役女子大生ギャルのまおさんに話を聞きました!
きっかけはSF小説のサイバーパンクな世界観
――ギャルと電子工作とは、異色の組み合わせです。一体、どういった経緯でユニットが生まれたのですか?
きょうこ:もともとSF作品がめっちゃ好きだったんですよ。例えば、ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』とか。サイバーパンクな小説をめちゃめちゃ読んでいた時期があって。
だいたいそういう作品って、不良が自分でチップを違法に埋め込むとかの話が出てくるんですけど、ちょうど小説の世界に時代が追いついたはずなのに、誰もやってないなって気づいたから、そうなったら「もう自分がやるしかないじゃん!」って思ったんです。
――そういった背景から「ギャルが電子工作を」と派生していったんですね。その後、お2人はどうやって知り合ったんですか?
きょうこ:結成までの2年間くらい、電子工作ができるギャルを私がずっと探し続けていたんです。でも、ネットとかSNSで、「ギャル 電子工作」と検索しても、まったくヒットしなかった(笑)。それである日、友だちから飲み会で「俺、電子工作できるギャル知ってるよ」と紹介されたのがまおだったんです。
――まさしく千載一遇の出会いですね。初めてお2人が出会った頃って、まおさんは何をされていたんですか?
まお:もちろんギャルだったんですけど、光モノとかを前から作っていたんです。自分で作ったアクセサリをオフショルダーの服に付けたり、ピアスとかも作って渋谷の道玄坂で夜明けまで写真を撮ったりして遊んでました。
当時は就職活動中で、インターンしていたから会社のブログとかでも「書いて」とか言われたりして、それから周りが「電子工作するギャル」みたいに認知してくれたから、きょうこさんと出会えたんです。
きょうこ:会ったらもうバイブスっていうか、フィーリングがめっちゃ合って。かれこれ1年半ぐらい一緒にいるけど、いまだに気が付けば朝5時になっているほど語り合ったりもしてます(笑)。
――奇跡的な出会いを果たしたお2人ですが、初めはどういった活動からスタートされたんですか?
きょうこ:結成当初に、まおちゃんのインターン先が主催しているイベントがあったんです。そこで電子工作についてプレゼンしたのが始まりかな。いまだに私たちは「意識の低いプレゼン」という形で、イベントがあるたびに自分たちの紹介をしているんですけど、それが生まれたのもその日でしたね。
――「意識の低いプレゼン」とはどういったものですか?
まお:結成当初から使っているスライドがあって、それに沿って自分たちの思いを伝えているんです。「ギャルも電子工作をする時代」とか「ギャル、ヤンキー、パリピに光物がきらいなやつはいない」とか。
初めに使ったのは、テクノロジー界隈のわりと真面目なセミナーだったんですけど、スーツを着たエンジニアの方とかに誉められたんです。
⚡️ "ギャル電 意識の低いプレゼンワークショップ"https://t.co/ourpZxn99l
— ギャル電 (@GALDEN999) 2017年7月20日
きょうこ:セミナーへ来ていた人たちに絶賛されたよね。「とにかく面白かった」とか、すごい自分たちでも異常と思うほどの反応があって。でも、たぶんそんな人たちがこれまでいなかったんだろうと思って、「ヤバい! これからの柱は電子工作とプレゼンだ!」ってなっていたんです。