「決断するのが怖い」悩める20代に東大中退ラッパーが答える
東京大学中退という異色な経歴を持ちながら、明晰な頭脳を生かしマルチに活躍するラッパー・ダースレイダー(41歳)が、20代若人の切なる人生相談に答えます。
8年前に脳梗塞で左眼の視力を失い「片目のおじき」と呼ばれる彼。昨年は「余命が5年」であると告白し、日本のヒップホップ界に衝撃を与えました。
今回、そんなダースレイダーに寄せられたのは「決断するのが怖い」という女子大生からの相談です。
Q.進路を決断するのが怖い
■20歳・女性・大学生■
「就活も控えていて、そろそろ“自分はこの道で生きていく”という決断をするべき時期なのですが、私は飽きっぽいし優柔不断なので、一旦決断しても、また心が揺らいでしまうのでは? 本当に好きなのか? 向いていないのでは? などとと悩みすぎてしまって、決断するのが怖くなってしまっています。
ダースさんはラッパーの道で生きていくと、どのようにして決めたのですか? そう決めたとき、ラップが1番好きなことであるとか、才能があると信じきれていましたか?」
A.「こっちじゃなかった」って思うまで、恐れずにやればいい
ダースレイダー:判断や決断を間違うってことはよくあるし、実際、僕もよく間違えます。
間違えてもそのあと、それをやり直すという決断をすることも可能で、悩んでても迷ってても時間というものは過ぎていくわけで。時が流れれば、結局は何かしらの出来事がまた自分に降りかかってきて、別の決断を迫られる。
AとBどっちかを選んだら自分に損なんじゃないか、得なんじゃないかっていう迷いは、将来が不確定だから生じるわけ。
でも僕は、将来は確定してると思ってる。すごく生命的な話をすると、まず「人は絶対死ぬ」ってこと。じゃあ絶対死ぬって、いつ死ぬんだって言っても、それはわからない。
「その時がきたら必ず死ぬ」っていうこと。これだけは決まってる。今のところ全人類、必ずその終わりを迎えるってことが決まってるわけだから、その途中で何をやっても、何があっても結論は同じで最後は必ず死ぬ。
「こっちの道行ったらいいのかな、あっちの道行ったらいいのかな」って迷っていようが、「こっちの道行くぞ」って決めていようが、終わるときは終わっちゃうんだよね(笑)。