「ビジネスファッション」の常識はここまで変わった! 最強の「ジャケパン」パンツは?
働く人たちが置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を推進する「働き方改革」が話題ですが、それと同時に、オフィスでのスーツの選択肢をより幅広く、自由にする「服装改革」が起きていることをご存知でしょうか?
働き方改革で起こる!服装の自由化
代表例が、夏季(5~9月)のクールビズ、そして冬季(11~3月)のウォームビズ! そう、今やスーツ着用を義務付けられているのは年間を通じ、たった2か月だけなのです。もちろん、職場・職種によってはこれらの施策に関係なく、いつでもスーツを着ている方もいるかもしれません。
それでも、みなさんの実感として、ここ数年でカッチリとしたスーツを着る機会は大きく減ってきたのではないでしょうか?
背景には2016年に閣議決定された「働き方改革」の影響があります。2017年6月、大手商社の伊藤忠商事がはじめた「脱・スーツデー」を皮切りとし、上場企業を中心に「カジュアルフライデー」が改めて注目されています。カジュアルフライデーとは企業で週に1度自由な服装での出勤を認める日のことです。
これまでのべ4000人の買い物に同行し「服のビジネススキル」を追求してきた服のコンサルンタントである私が今回は「この20年のビジネスファッションの変遷と、その未来」についてお話しします。
スーツ量販店の「売り場面積」の変化に見る傾向
2006年、私はクライアントとともに、ツープライススーツ量販店の「THE SUIT COMPANY」(青山商事)にはじめて訪れました。当時の渋谷店は、ビジネススーツを中心に、その周辺小物を扱っていましたが、今ほどジャケット・スラックスの種類は多くありませんでした。
一方、現在では売り場面積の15~20%にジャケット・スラックスを中心としたオフィスカジュアルのアイテムが展開しています。これは大手5社と呼ばれるすべてのツープライススーツ量販店でも同様で、もはやスーツというより、ビジネスファッションの店という表現が的確かもしれません。