融通が利かない「機内食」に特別メニューがある!味だけじゃない評判も
飛行機ほど、好奇心をかき立てられる乗り物はない。何度も乗っていると、つい見過ごしがちになるが、一歩踏み込んで観察すると、飛行機が謎や不思議の宝庫だということに気づくだろう。あの大きな機体には、数々の疑問が詰め込まれているのである。
なぜ飛行機はいつも1万メートルの高さで飛んでいるのか? 出発時の燃料をあえて満タンにしない理由は? 飛行機にまつわる謎や不思議を網羅した『最新版 飛行機に乗るのがおもしろくなる本』(著・エアライン研究会)より、融通が利かない機内食の特別メニューなどを紹介する。
融通が利かないと思っていた機内食
国際線の長時間のフライトでは、機内食が1、2回は出る。エコノミークラスでは味は期待できないし、肉料理などは脂っぽかったり味付けが濃かったりするので、座りっぱなしの胃には少々重い、という人もなかにはいるだろう。そんな人には、特別メニューがおすすめだ。どの航空会社も特別メニューを何種類か用意しているので、そこから選ぶことができる。
特別メニューを頼むには、出発の24時間前までに航空券の予約受付に申し込めばいい(一部の食材は72時間前)。旅行会社で予約した場合や、パックツアーの場合は、旅行会社に申し込む。特別メニューの種類はエアラインによって異なるので、予約をするときに聞いておくといいだろう。
各社とも、用意している特別メニューは、宗教上の問題、健康上の理由、菜食主義者、赤ちゃん、子どもなどに配慮したものだ。
実は特別メニューがあるってホント?
宗教上の問題を配慮した食事では、豚肉を口にしないイスラム教徒のためのイスラム教徒食、牛肉がタブーのヒンズー教徒食、ユダヤの掟おきてによって調理、祈禱され、封印して搭載されるユダヤ教徒食がある。菜食主義の人のためには、主義の違いも考慮して卵と乳製品が入っているベジタリアンミールと、卵・乳製品も入っていないピュアベジタリアンミールが用意されている。
健康上の理由を配慮したメニューには、糖尿病食、低コレステロール・低脂肪食、低カロリー食、低塩食、アレルギー対応食などがあり、じつに細やかな心配りがされている。赤ちゃんには粉ミルクや離乳食のベビーミール、12歳未満の子どもにはハンバーグ、コロッケ、パスタ、フライドチキンなどのチャイルドミールが用意されている。
まさに至れり尽くせりのメニュー。ほかの機内食が配られる前にサービスされるので、待たされることもないし、味もいいと評判だ。一度注文してみてはいかがだろうか。