業務スーパー創業者が100億円かけて“2度目の起業”。その責任者を直撃
ロシアのウクライナ侵攻から4か月以上が経過し、電気・ガス・ガソリンといったエネルギー関連の高騰が止まらない。資源エネルギー庁の調査によれば、2022年7月4日には5週ぶりにガソリン・軽油・店頭販売の灯油ともに値下げに転じている。しかし、今後も不安がつきまとう。
このような状況下で期待が高まっているのが、海外情勢の影響を受けにくいだけでなく、環境にもやさしく安全性の高い第三エネルギーの存在だ。そのひとつ、地球内部の熱源「地熱」を利用したエネルギー開発を進める株式会社町おこしエネルギー事業開発部の部長・岡本道暁氏に話を聞いた。
「業務スーパー」創業者が代表に
地熱を利用したエネルギー開発を進める町おこしエネルギーの代表者・沼田昭二氏は、現在68歳。「業務スーパー」を運営する株式会社神戸物産の創業者であり、元社長。取材に応じてくれた岡本氏は現在49歳。神戸物産で15年勤めあげ、研究開発部の責任者を任されていた人物である。
業務スーパーといえば、高コスパなPBブランドや惣菜、一般人でも購入可能な業務サイズの商品がお得に購入できることで知られる全国チェーンのスーパーだ。1985年の創業時は、地元スーパー「フレッシュ石守」として展開していた。「2017年に沼田が、ご子息に神戸物産の全権を譲渡したタイミングで、私も『町おこしエネルギー』へ移りました」(岡本氏、以下同じ)。
町おこしエネルギーとは?
「町おこしエネルギー」とは、再生可能エネルギーである地球内部の熱源「地熱」を利用したエネルギー開発を進めている企業である。岡本氏の携わる事業開発部では、日本国内でのエネルギー自給率アップをおこなうため、全国で地熱発電事業を展開中だ。
「地熱開発における全般の仕事を進めつつ、地熱の熱水を利用した農産・水産・畜産関係の事業も並行し、『町おこしエネルギー』という社名のとおり、エネルギーによって地域が活性するような取り組みをおこなっています」