「片付ける気力もない」20代女性介護職の“ゴミ屋敷“の実態を清掃業スタッフに聞く
コロナも3年目に突入した。外出自粛の影響や職場のリモートワーク化などの影響もあいまって、自宅が“ゴミ屋敷化”してしまう人が増えているという。
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空のペットボトルやデリバリー食品の空き容器など、ゴミが散乱する部屋で生活するのは心身ともに健全とは言えない。その実態はどうなっているのか。都内中心に物件の清掃を手がける、ブルークリーン株式会社の鈴木亮太さんに話を聞いた。
コロナ禍で清掃現場の状況は?
鈴木さんの会社では、年間およそ1200件の問い合わせがある。コロナ禍となって以降、清掃現場の状況は変化したようだ。
「コロナ禍で外出が減り、人との交流も少なく、フードデリバリーの需要も高まっていることは誰もが実感していると思います。職場がリモートワーク化して買い物に出る必要がないとなると、室内の閉塞的な空間にこもりがちになります。
新しい刺激がないと気持ちも沈んでいきますし、身の回りを改善しようとする意識も薄れていってしまいます。依頼者の方から実際に聞いたのは『外へ出なくなったし、必要なものは通販で購入する生活に慣れると外出が面倒くさくなってくる』という声でした」(以下、鈴木さん)
回収されたゴミの量は減っている
その傾向はデータから読み取ることもできるという。
「参考までに東京23区の統計(東京二十三区清掃一部事務組合・2022年1月31日更新)を見ると、コロナ禍以降の令和3年度では回収されたゴミの量が1937.1トンでした。コロナ禍となる以前の令和元年度で2111.1トンでしたので、やや減少傾向にあります。ただ、回収されたゴミの量が減少傾向であるにもかかわらず、家庭でのゴミが出やすくなったということは、自宅に溜まっていると考えるのが自然です」