松坂桃李「ローンが組めない」はなぜ?自営業の厳しいローン審査事情
俳優の松坂桃李さん(32)が菅田将暉さん(28)に代わってパーソナリティーを努めた8月23日放送の『松坂桃李のオールナイトニッポン』、番組内で松坂さんが「いまだローンが組めないと」と発言したことが話題になっています。
日本アカデミー賞優秀主演男優賞頂きました。映画「糸」「浅田家!」「STAND BY ME ドラえもん2」それぞれに、大感謝です。ほんとに、ありがとうございました。精進します。#松坂さん pic.twitter.com/neadC7M1EQ
— 菅田将暉 (@sudaofficial) March 19, 2021
松坂さんと言えば2020年の日本アカデミー賞において映画『新聞記者』で最優秀主演男優賞を受賞した実力派俳優。そんな彼でもローンが組めないとは意外な事実です。
このニュースに対して芸能人の住まい探しをサポートした経験を持つ、全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)のはとようすけ(@jounetu2sen)さんはこう語ります。
稼いでいる芸能人でも「厳しいローン審査」
「事務所との契約形態によりますが、芸能界では事務所から給料をもらう正社員より、業務委託契約の『自営業者』の方が多い印象です。自営業ですと『3年分の所得の平均+頭金2割』くらいがローン審査のテーブルに乗る条件となります。華やかな俳優業ですが、人気商売で収入に波があり、安定収入とは言い難い。その点が融資を難しくしていると言えます。
それと結構な割合で、経費を計上して実態より所得を落としているケースがあり、その場合も銀行側の印象が良くない要因となります」(はとようすけさん、以下同)
こうした事情から、今回の松坂さんのケースを次のように推測します。
「おそらく松坂さんも業務委託契約である可能性が高く、収入面の不安定さや、もしかしたら節税に励んだため申告額が低かったなども有り得そうです。稼いでいる人気芸能人であっても自営業者扱いで、事業の継続性や頭金が重視されるのがローン審査の実態です」
どこの銀行に相談するかも重要
貸し手となる銀行は、会社員や公務員といった継続性のある収入を返済原資に充てられる人を好むとしています。また、ローン審査では「どの銀行に相談するかも審査結果に影響を与える」と、はとようすけさんは強調します。
「知名度や近くに支店があるといった理由で、都市銀行に相談したのかもしれません。たしかに金利面などで好条件ではありますが、自営業への審査はかなり厳しいです。それより金利2%と高めですが『実態収入』で評価するスルガ銀行が個人的にオススメです。
私のお客様で実態収入が数千万円ありながら、経費で年収1000万円程度に抑えていた自営業の方がいて、スルガ銀行から1億半ばの融資を受けた実績があります。あとは審査が優しいことで有名な『フラット35』もありますが、上限が物件価格1億円に対して融資額8000万円なので、松坂さんクラスの方だと希望物件に満たないかもしれません」