2021年夏のボーナス支給額、一番下がった業界は?もらえなかった人は3割超
2021年夏のボーナス全産業の平均支給額は前年比2.86%マイナスの76万8774円となりました(日本経済新聞社の集計より)。
新型コロナウイルス感染拡大で国内外の景気が急速に悪化した2020年よりも、今年はさらに低い水準となりました。
2021年大手企業業種別夏のボーナス額一覧
日本経済団体連合会(経団連)は大手企業の業種別の夏のボーナス額を公表しています。
大手企業の平均支給額は前年比7.28%減の84万1150円。今年は特に非製造業の落ち込みが深刻です。前年比13.46%ダウンの83万2485円となりました。この記事では、2021年夏のボーナスの状況を解説していきます。
自動車業界がまさかの10%マイナス
新型コロナウイルスによる変化を見るため、経団連が発表した内容を2019年からの推移でまとめました。
日本の産業を支える自動車業界が、2021年は10%以上ものマイナスとなりました。これは自動車メーカーが景気減速の影響を真正面から受けたためです。
トヨタ自動車の2021年3月期の連結販売台数は764万6000台。前年と比較して130万9000台(14.6%減)少ない数字です。売上高に当たる営業収益は前期比8.9%減の27兆2145億円。営業利益は8.4%減の2兆1977億円となりました。
日産自動車も大苦戦中です。2021年3月期の売上高は前期比20.4%減の7兆8600億円、1500億円の営業損失(前年同期は404億円の赤字)を計上しました。トヨタは2022年3月期の業績予想は出していません。日産は2022年3月期で営業損失をゼロにする予想を出していますが、見通しは暗く不透明です。
自動車業界の夏のボーナスが大きく下がったことは、業界が停滞していることを如実に物語っています。