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「飲むだけでやせる」は本当か?怪しい美容・サプリ広告の見分け方

暮らし

「飲むだけで瘦せる」「難病が治る」など劇的な効果をうたう広告に興味を引かれたことはありませんか。広告通りの効果が得られたら、高価な商品でも購入してしまいそうですよね。

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画像はイメージです(以下同じ)

 しかし、このような広告は、実際の商品よりも良く見せている誇大広告の可能性もあります。今回は、薬事法を専門にするライターの筆者(松田時子)が、誇大広告にありがちな怪しい広告の例をご紹介します。この記事を読み終わる頃には、怪しい広告を見分けられるようになっているでしょう。

飲むだけで1カ月-10kg?

 ダイエット系の広告で多いのが、サプリを飲むだけで簡単にすぐ瘦せられるという商品です。本当に飲むだけで痩せられたら、ダイエットに悩む必要はなくなりますよね。

 A社の瘦身効果があるとする食品の広告を例に、違反広告について解説しましょう。A社のダイエット効果があるサプリについて、以下の表現が景品表示法に違反していると指摘されました。

・ダイエットサポートがこの1粒で!(※目安:短期間で-3kgの秘密とは?)
・寝る前にたった1粒。短期間ではっきりと変化が
・届いてすぐに飲んでみる。なんのことはない健康食品…と思ったら、短期間ではっきりとした変化が! 続けていると、規則正しくスッキリしはじめたのがよくわかる

 消費者庁は、食事や運動制限をせずに短期間で簡単に痩せられるような表現をしている件について、裏付けとなる合理的な根拠の提出をA社へ求めました。しかし、A社から提出された資料は、合理的な根拠を示すものとは認められず、景品表示法の優良誤認表示とみなされています。

食事制限も運動もせずに短期間で痩せることはない

ダイエット

 消費者庁では、食事制限や適度な運動をせずに健康食品だけで、安全・簡単には痩せられないという見解を出しています。痩せるためには、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回る必要があるため、健康食品を摂るだけでは痩せられないというのが理由です。

 簡単に痩せられる商品の中には、下痢を意図的に起こし栄養不足にすることで筋肉を減少させて、体重を減らすものもあります。しかし、このような健康を損なう方法は、長期的に見るとダイエットにはなりません。

 また体重が急に減る商品には、下剤や肝機能障害の原因になるような、医薬品成分が違法に配合されているケースもあると消費者庁では注意しています

 そのため、簡単に短期間で瘦せられるダイエット系の商品には、十分に注意しましょう。

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