「好きな子と仕事、どっちを取る?」27歳SEが今でも悔やむ苦渋の選択
日本のクリスマスは欧米とは違って祝日ではなく、さすがに休む理由にもするのはどうもバツが悪い。そのため、大事な人との約束を取るか、それとも仕事を取るかで、その後の人生を左右する選択になりかねません。
都内でSEをしている矢野大佑さん(仮名・27歳)は、「それまで特にクリスマスに思うところもなかったんですが、あの出来事以来、嫌なことを思いだしてしまう日になりましたね」と語ります。
女性は苦手だが、同期と親しくなる
「自分はずっと女性に苦手意識がありました。高校生の頃ぐらいから、どう話せば良いかも分からなくなっていました。思ったことはなんでも口にしてしまう性格で、それで傷つけてしまうことが多かったもので……。大学時代に一度だけ彼女がいたことがありましたが、ほんの短期間で終わっているので、むしろ苦手意識は増したぐらいでした」
そんな矢野さんでしたが、新卒で入社した今の会社で、同期の女性サヤカさん(仮名)と同僚の枠を超えた親しい友人関係になったそうです。
「自分がついついきついことを言っても、彼女は同じテンションで言葉を返してくれるので、気を遣わずにしゃべれて、とても楽だったんです」
部署は違うにもかかわらず、思い出したかのように定期的に連絡をくれるサヤカさんに矢野さんは次第に惹かれていったとか。
彼女からのLINEがないかチェックする日々
「主にLINEでのやりとりでしたが、次第に恋愛絡みの話題も多くなりました。『好きな子と仕事だったらどっちを取る?』というLINEがきて、カッコつけて『当然好きな子』と返信したりしていました」
この頃はサヤカさんとのやりとりがとにかく楽しくて仕方がなかったといいます。
「前の彼女にフラれて以来、『恋愛なんてどうせ向いてない』と思い続けていましたが、やっぱり良いもんだなと思いましたね。1日に何回も彼女から連絡が来ていないかと、LINEをチェックする日々でした」
クリスマスを間近に控えたある日、サヤカさんとLINEしていたところあることが話題になります。