初めてのボーナスはお年玉に溶けた…新社会人に切実なお正月問題
社会人になると、お年玉は「もらう側」から「あげる側」になる人も多いのではないでしょうか。特に今年は新型コロナウイルスの影響で、冬のボーナスが減額もしくは寸志になる可能性も高くないので「要注意だ」と、IT企業に勤める佐伯春太さん(仮名・29歳)は言います。
「お年玉は計画的に配らないと新年早々、財布の中身が寂しいことになる」と語る佐伯さんに、新社会人の意外な盲点「お正月問題」について聞きました。
社会人初のボーナスは5万円
佐伯さんは現職の前は地方の美容用品の営業マンをしていました。入社初年度は会社の業績悪化と佐伯さん自身もノルマを達成することができず、ボーナスはわずか5万円だったといいます。
「もともと期待していなかったのですが、さすがに少ないと思いましたね(笑)。ただ、前々から予想できていましたからさほどショックは受けなかったです。その使い道も特に考えておらず、親にご馳走して後は貯金しようとなんとなく思っていた程度でした」
ただ、今振り返ると少額であっても、「きちんと計画を立てておくべきだった」と佐伯さんは語ります。ボーナスを受け取った後、すぐにやってくるお正月の存在をこの時、佐伯さんは完全に忘れていたのです。
年下の従兄弟が7人。金額はどうする?
佐伯さんは親族のなかで最も年上で、当時は大学生~小学生の従兄弟が7人もいました。さらに親族同士のつながりも比較的強く、年末年始は父方・母方の両方の家で全員が集まることが多かったといいます。
「お正月には叔父叔母からずっとお年玉をもらっていたので、新社会人になってもどこかそのつもりでいたのだと思います(笑)。自分が『あげる側』になると気づいたのは、年末直前で、母親から『ATMが閉まる前にピン札下ろしなさい』と言われたからです。慌ててポチ袋も買いに行ったのも覚えていますね」
金額については、親からは「気持ちだから一人1000円でいいよ」と言われたものの、佐伯さんはしばらく悩んだといいます。
「お年玉をもらうほうって、結構ゲンキンですから。大学生の子は1000円だと物足りないと思いました。ただ、全員に大盤振る舞いする気は全くないですし、その余裕もなかったので配分にはとても苦労しました」