地方出身の彼女が「コロナ感染が怖い」と接触拒否…コロナ破局への道か
現在ではGoToキャンペーンなども行われ、その意識は薄くなりましたが、緊急事態宣言直後は「東京からの旅行者が地方で避けられる……」といった地域間での分断が報じられていました。それは遠距離恋愛を育む恋人の間にも少なからず影響を与えているようです。
飲料メーカーに勤務している高木彰宏さん(仮名・27歳)は、コロナ禍で彼女との関係が大きく変わってしまったと言います。
正面に立つことすら嫌がる
「彼女は、僕が最初に配属になった地方の営業所で現地採用された同僚でした。自分が東京の勤務になったので、遠距離恋愛に。ゆくゆくは結婚も考えていただけに、なんでこんなひどいことになっちゃったんだろうって思いますよ……」
コロナ禍による自粛要請期間は会えずにいたこともあり、高木さんは自粛期間明けに彼女に会いに行くことにしたそうです。
「すごく楽しみにして向かったんですが、待ち合わせ場所に現れた彼女はすごくよそよそしかったんです。僕の車に乗ろうとせずに、彼女の車で移動したいと言い出し、お互いマスクをしているのに僕の正面に立つことすら嫌がっていました」
彼女が運転する車で向かったのは、いつもは行かないような場所でした。
「着いたのは、彼女の地元から離れた場所にあるショッピングセンターでした。彼女の地元にはいつも二人で行くレストランがあったんですが、彼女によると『コロナでやってない』とのことで。でも、僕は事前にネットで調べて、その店が営業を再開していることを知っていました。どうも地元には僕を連れて行きたくないようで……」
地元に連れて行ってもらえない
高木さんは、彼女に対する違和感が拭えず、思い切ってそれをぶつけてみることにします。
「彼女に『もしかして東京から来たから避けてる?』と聞いたら、『そんなことない。誰に対しても同じだよ』と言われました。そうは言っても僕が触れた場所を隠れて除菌シートで拭いていましたし、そもそも近づくだけで体をこわばらせていました」
高木さんが「嫌だったら嫌だと言ってほしい」と告げると、彼女からはこんな答えが。
「かなり言いにくそうでしたが、『来てくれたのはうれしいけど、田舎だからコロナに感染したら、周りからどんなふうに言われるかわからないのが怖い』とのことでした。地域によっては、感染者が引越しを強いられるという話も聞いていたので、彼女の反応も仕方ないと思いました」
高木さんは泊まりの予定で来ていましたが、この状況では楽しめないと思い、予定を変更して帰ると彼女に伝えることにしたのですが……。