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コロナ下の葬儀は黒マスクがマナー?真偽を葬祭系YouTuberに聞く

学び

 YouTuberの中には自分の本業に関する情報や専門的な知識を発信し、成功している人も多い。昭和5年創業の葬儀社・佐藤葬祭の3代目社長で、人気葬祭系YouTuberとして活動している佐藤信顕氏もそんな職業系YouTuberの1人だ。

佐藤信顕氏

佐藤信顕氏

“あかるく楽しく、わかりやすく”をモットーに葬儀に関するさまざまな情報発信を行う佐藤氏。前回の記事では、YouTuberとしての活動を始めたきっかけや、流行りの葬儀についての是非を聞いたが、今回は「コロナ禍で葬儀業界が受けた影響」などを話してもらった。

リモート葬儀が話題だが…

 コロナ禍ではITを活用して遠方から葬儀に参加する「リモート葬儀」の話題も目立っていたが、佐藤氏によれば葬儀社も客もその価値を認めるまでには至っていないのが現実だという

「高いニーズがあれば値段も付くものですが、無料で実施している葬儀会社が多く、お客さんも基本求めていないので、今後もそんなに流行するとは思えないですね。

 もともと海外などの仕事で来られない人に、スマホで写真を撮って送るくらいのことは皆さん普通にしていますし、それで済むことが多いです。ただ、やはり東京に地方の人が集まれなくなった影響は会社の経営的には一番大きいです

コロナで葬儀会社の廃業・倒産も

葬式

画像はイメージです

 通夜もほぼ行われず、お食事の変わりに返礼品などを渡すというかたちが多くなっており、小規模な葬式が増えたことで葬儀会社にとっては厳しい経営状況が続いている。すでに廃業・倒産する会社もあるようだ。

「リモート葬儀とは別に、葬儀の現場で密を避ける工夫なども、この半年ほどでだいぶ行えるようになったんですが、売上は激減していて赤字は避けられません

 葬儀業界は過剰競争でオペレーションの部分では、ほぼ利益が出ないところまできていて、葬儀の参列者の人数や祭壇などのオプション商品などで粗利が変わるので、他の葬儀社さんもかなり厳しいと思います。

 ネット系の葬儀紹介会社など、業界でも数字の良かった会社もコロナで赤字転落していて。中小の葬儀会社はなおさら厳しいです」

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