陸上女子「最速女王」福島千里、「情熱大陸」に表れた復活への情熱
日本女子短距離界の頂に立ち続けてきた、女子短距離選手・福島千里選手。陸上女子100メートル、200メートルの日本記録を持ち、ライバルさえ見当たらない強さに、ついた異名は「最速女王」。
北京、ロンドン、リオと3大会連続五輪出場を果たし、日本陸上女子界のトップスプリンターとして、長年名前を馳せてきました。2017年には、さらなる高みを目指してプロへ転向するものの、身体の不調や敗退が続き、2008年、北京五輪以来初となる、世界大会への出場権を逃すなど、低迷が続きました。
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— 情熱大陸 (@jounetsu) 2018年6月26日
6月24日放送の『情熱大陸』(MBS)では、そんな福島千里選手の“女王”復活への道のりが放送されました。「普段のおっとりした様子と、練習中のストイックさとのギャップに驚いた」と、ネットで話題になっています。
「自分の走りさえすれば、勝利はおのずとついてくる」
1988年に北海道の農家に生まれ、小さい頃はスケートに熱中したという福島選手。
小学4年のときに陸上を始めます。それから20年、輝かしい記録を次々と打ち立て、北海道の実家は両親が飾った彼女の選手姿の写真でいっぱいになったと言います。
好調に見えた福島選手ですが、2017年、史上初の8連覇を懸けて臨んだ日本選手権大会で2位敗退、1位の座を市川華菜選手に明け渡す結果となりました。
また、原因不明の足の痙攣により満足な練習をすることができず、年齢も30歳を前に、引退を噂されるほどでした。
潰えぬ勝利への情熱と、新たな挑戦
しかし、福島選手は諦めてはいませんでした。
「今年の目標は日本選手権でもう1回勝つこと、自己ベスト更新と、アジア大会でもう一度金メダルを取ることです」
そう語り、活動拠点を生まれ育った北海道から、神奈川へ移し、新たなスタートを切ります。また、セイコーホールディングスへ移籍し、新たな変革を求めて練習を開始します。
福島選手の武器は、圧巻のスタートダッシュ。爆発力のある素早いスタートで他からリードし、そのまま逃げ切ってしまうのが、福島選手の走りのスタイルです。