「努力、根性」を言わない。勝間和代・51歳が語る、暮らし方改革
新型コロナウイルスにより、仕事や生活が一転。人生に迷いを感じている人も少なくありません。「アフターコロナでは、変化に逆らうのではなく、変化を味方につけるのがポイント」というのは、経済評論家の勝間和代さんです。
新しい時代をストレスフリーの豊かな人生にするにはどうしたらいいのか。その答えがまとまっているのが、7月に刊行した『圧倒的に自由で快適な未来が手に入る!勝間式ネオ・ライフハック100』(KADOKAWA)。数多くのライフハック本を手がけてきた勝間さんの集大成とも言える一冊で、問題解決、時間管理、思考法、家事、生活習慣などのライフハックが100個紹介されています。
しかし、勝間さんはライフハック本について「できなくても全然あり」といいます。その理由とは? 前回のインタビューでは20代の頃について語ってもらいましたが、今回はライフハックの活用術を聞きました。
20代のときは私も何もできなかった
――勝間さんは今までも様々なライフハックの本を出版されていますが、「勝間さんだからできること」と言われてしまうことは多々あると思います。それについてはどう思われますか?
勝間和代(以下、勝間):私は今51歳で、年を取っているだけなんですよ。20代の若いときは、みなさんと同じくらい何もできなかったんです。高齢者って貯蓄をしてお金をたくさん持っているじゃないですか。それと同じで、私も30年かけてちまちま知識や知恵を蓄積してきました。そういうふうに、みなさんも長い年月をかけてちょっとずつ身につけていけばいいと思うんです。
ライフハック本のことを私は「幸せ本」と呼んでいます。人生のいろんなことを幸せにするために、みんながいろんな知恵を出しているわけです。ライフハックっていうとカッコイイですけど、おばあちゃんの知恵袋の現代版だと思うんですよ。私はおばあちゃんというかおばさんくらいですけど(笑)。
――今回の『勝間式ネオ・ライフハック100』を出版することになった経緯について教えてください。
勝間:KADOKAWAさんから本の企画をいただいたときに、私から「YouTubeチャンネルをヒントにライフハック本をつくるのはどうでしょう?」と提案しました。いただいた企画はライティングの本だったんですが、ライティングってテクノロジーとしてちょっと古くなっちゃってるんですよ。ライティングよりは、もう少し新しい方向性を見つけるような本がいいかなと思ったので。
世の中の変化に逆らわないように
――本の「はじめに」でアフターコロナについて語られていますが、出版するきっかけはコロナが背景にあったのでしょうか?
勝間:コロナ前から本の企画はありました。ただ、コロナとは関係なく変化に身を任せて生きてきたら、私のライフスタイルはコロナ風だと言われてびっくりしましたよ。
――「コロナ風」とはどういう意味ですか?
勝間:世の中は変化することが前提であって、その変化に対して先は読めないけど、方向性はわかる。その方向には逆らわないようにしましょうということです。コロナによっていろいろ迷っている人も多いと思います。そんな人たちに対して「このあたりのことがわかればだいたい大丈夫」という内容をまとめました。