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コロナ陽性だった30代記者に起きたこと。「ただの風邪と侮った」

ビジネス

 7月28日(火)、私は新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けた。私は30代・都内在住のフリーライターだ。正直、うかつだったとしか言いようがない。うがいや手洗い、マスクの着用など最低限の感染対策は行っていたが、それでも感染してしまった。発症から陽性判定、ホテル療養に至るまでを振り返りたいと思う。

くびさげ

外出時に付けていた首下げ型の空間除菌剤。効果のほどは不明…

7月17日(金):体調の異変

 私はライター業のほかにも、知人が経営する飲食店で働いている。だいたい週2、3回の頻度で出勤していて、体調の異変が感じたのは、ちょうど勤務日だった。

 店はコンセプトカフェ(通称:コンカフェ)と呼ばれる業態で、キャバクラやホストクラブと同様「接客を伴う飲食店」とされている。コロナ禍のこのご時世、集団感染の温床として槍玉に挙げられることが多い業態なのだが、店としてはスタッフのうがい手洗いを徹底したり、お客さんにも入店時の手指のアルコール消毒、マスク着用をお願いしたり、来店人数に制限をかけたりするなどの対策をとっていた。

 身体の異変を感じたのは22時ごろ。頭痛や倦怠感、関節の痛みといった風邪に似た症状が出始める。ただこの時点では「ただの風邪だろう」としか考えていなかった

7月18日(土):体調が急激に悪くなる

自宅の仕事場

自宅の仕事場。普段はカフェで仕事をすることが多い

 朝、目覚めると39度以上の発熱があり、水がいつもよりも甘く感じるなど、味覚に違和感を覚え始めた。この日のうちに「新型コロナウィルス感染症に関する一般相談窓口(新型コロナコールセンター)」に問い合わせることにした。

 電話はなかなか繋がらず、5回目の発信でようやく担当者と繋がった。受話器越しの担当者から「海外への渡航経験はあったか」「陽性者との濃厚接触はあったか」といった質問をされるが、私はこれに該当しなかった。結局、担当者からは「PCR検査の必要はない」と言われ、内科への受診を勧められるのだった

 このときの心境としては、コロナへの感染を疑うと同時に「ただの風邪であって欲しい」「杞憂であって欲しい」とも思っていた。保健所の言葉を受けて「コロナではない」という思いが強くなる。

 同時に、私は実家暮らしということもあり、もしもコロナだとして、自宅で過ごす以上は家族に感染させてしまうことも考えられる。いっそのこと、自宅以外の場所に隔離してもらったほうが家族に気を遣うこともなく、気楽になれるとも考えていた。

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