借金200万円から人気YouTuberに。中川翔子も絶賛する”中年派遣社員”の正体
予断を許さない国内の新型コロナウイルスの流行状況。第2波は“あって当たり前”と考えるべきだろう。では、こうした状況下で「働き方」の視点で考える個人の防衛策としてできることは何か?
新型コロナで雇用を脅かされる人が増える今、かつてないほど副業熱が高まっているという。
コロナをチャンスに変えた「シンデレラおじさん」
今年、俳優や芸人が続々とYouTubeデビューするなかで、なんの変哲もない“普通のおじさん”が、一気に人気ユーチューバーへの階段を駆け上ったのをご存じだろうか。彼の名前は、やっちゃんねる氏。
3月から配信を始め、4月上旬には18人だった登録者数が、なんと約2か月で11万人を突破。中川翔子らが「彼の動画を見ている」とライブ配信中に公言したこともあり、驚異的なスピードで登録者を増やしていった。
「正直、何が起きているんだという感じでした。短期間で登録者が8万人くらい増えて、動画へのコメントも山のように届くので返事をするのが追いつかないくらいで」
起業して200万円の借金を背負う
そんなやっちゃんねる氏は、妻子・家なし、手取り18万円で工場の派遣社員として働く46歳中年男性だ。動画の内容も多くが「おじさんの日常を流すだけ」という内容……なのに、ハマる人が続出しているのだから驚きだ。この成功の秘訣は何だったのか。
「成功もなにも、これまでの僕の人生は転落と失敗の連続でした。もともと人と話すのが苦手なコミュ障ですし、昇進したいという向上心も特になく、向いていなかった営業の仕事をやめて、個人で起業したんです。でも、結局200万円もの借金を背負うことになってしまって……。
なんとか福島県で工場の派遣職に就いたものの、1年もたたずに派遣切りに遭って家も仕事もあっという間に奪われました。結局、流れるように今の石川県の工場にたどり着いたんです。さらに『ブロガーとして食えるようになりたい』と思って頑張っていたブログの運営も鳴かず飛ばずで断念。何をやってもダメでしたよ」