ミスiD2019受賞の23歳が語る、ダンサーとしての過去と現在
サニーデイ・サービス、Aimer、フジファブリックなどのMV(ミュージックビデオ)にも出演するダンサー・振付家の櫻井香純さん(23)。2019年には講談社が主催するオーディション「ミスiD2019」菅野結以賞を受賞した、今注目の人物だ。
10月22日には、音楽グループ「□□□(クチロロ)」主宰の三浦康嗣との共作にとなる新作ライブパフォーマンス「レスリーケン」を控えるなど、活躍の幅を広げている彼女に、これまでの生い立ちから、本舞台に掛ける思いまでを聞いた。
「ダンスに興味がなかった方にも知ってもらえた」
――ミスiDを受賞してなにか変わりましたか?
櫻井香純(以下、櫻井):いままでコンテンポラリーダンサーという肩書きしかなかった私に、キャッチーな肩書きが増えました(笑)。私としてはあくまでダンサー、振付師のお仕事がメインなので、ミスiDになって仕事が増えたわけではないですが。あ、でも、菅野(結以)さんを始めとした審査員の方々やダンスに興味がなかった方にも自分の存在を知ってもらえたことは嬉しかったです。それに色んな人と知り合えたのはよかったですね。
――どのような幼少期だったのでしょうか?
櫻井:一人でシルバニアファミリーとかで遊んでいる、どちらかと言うと、家にこもりがちなタイプでした。バレエを始めたのは、小学校に入学した6歳のときだったのですが、母親に習い事をするように勧められたんです。「水泳か、バレエのどちらか」って、それでバレエにしました。
学校よりバレエ教室のほうが居心地が良かった
――どんなバレエ教室だったんですか?
櫻井:ガチガチの本格派というよりは、県内にいくつか教室があって、地域に根づいたバレエスクールでした。当時一緒にレッスンを受けた友達のなかには、プロとして活動していたり、バレエ教室の先生になった子もいます。
私がレッスンを受けたのは「努力」「忍耐」を大切にする体育会系の先生。当時は先生にほめてもらいたくて必死にレッスンをしていました。
――小学校ではどんな子供でした?
櫻井:うーん、小学校に限らず、学校はそこまで好きではなかったですね。とは言っても、馴染めなかったというよりは、むしろバレエ教室にいるほうが友達も多くて、単に居心地がよかったからです。もともと踊ることは好きだったのですが、10歳から同じ教室でジャズダンスも習うようになって、どんどんハマっていきました。