システム大手のワークスアプリ、筆頭株主が経営権売却か。退職した社員からは…
大手企業向けソフトウェアメーカーの株式会社ワークスアプリケーションズ(以下、ワークスアプリ)の筆頭株主が経営権を売却する交渉を進めているということが、1月16日に一部メディアで報じられた。
この報道に対してワークスアプリ側は「筆頭株主に係る事項であり、当社としてコメントする立場にございません」と公式サイト上で発表。
業績不振の背景に積極採用?
ワークスアプリは、2017年にアメリカの調査会社が発表した「働きがいのある会社」という調査において1位を獲得。さらに「後輩にお勧めしたいインターンシップ」ランキングでは6年連続1位に輝いた実績がある。
しかし、2017年には経営状況を理由に、東京証券取引所への上場を試みるも、失敗に終わった過去がある。
第一報をスクープとした「日経ビジネス」は、働きやすさを強みとした積極的採用が業績の悪化のひとつの要因、年間1000人を採用して人件費が膨らみ、170億円の赤字を招いたとして報じている。また、今後、赤字対策として人員削減を進めるとも。
ワークスアプリ側はこれに対し、「本報道で言及された業績見通しや人員計画は、当社が公表したものではなく、具体的な決定事実もございません」と報道を否定した。
ワークスアプリとはどんな会社?
ワークスアプリは1996年に設立。現在は東京都港区に本社を置き、国内では大阪や名古屋などに支社を持つ。主な事業内容は大手企業向けERPパッケージソフト「HUE」および「COMPANY」の開発、販売、サポートである。
HUEはERPソフト国内シェアナンバーワンを誇り、大手企業の3社に1社が導入している。最高経営責任者(CEO)の牧野正幸氏はリクナビの「理想的な経営者」で1位に輝くなどポジティブな印象が強い。
現在の従業員数(連結)は6899人。Yahoo!ファイナンスによると2011年段階で平均年齢は28.8歳。平均年収は593万円となっている。