「父の癌が見落とされていた…」悲痛な胸中を娘がテレビで告白
圧倒的に不足している放射線科医
日本の人口100万人あたりのCTの台数は92.6台と調査対象となった26か国中最も多い台数を有していますが、放射線科医の人数は、100万人あたり36人しかおらず、26か国中最下位といういびつな結果が出ていると、番組で紹介されました。
CT大国ではあるのに、それを適切に扱える人員が不足していることが、これらの癌の見落としにつながっていると番組は指摘しています。様々な業界で、人手不足が叫ばれていますが、医療業界でも同様です。
しかし、医療では命に直結することが少なくなく、早期解決が急務となってきます。
2017年の医療事故件数は4095件
公益財団法人日本医療機能評価機構が発表した「医療事故情報収集等事業 2017年年報」によると、2017年に報告された医療事故は4095件あり、そのうち死亡したケースは318件と全体の7.8%です。また、全体の10.4%にあたる426件が障害残存の可能性が高い事故でした。
事故に至る可能性があったものの、事故に至る前に発見されて防ぐことができたヒヤリハットの報告事例は2017年に88万9431件。そのうち死亡もしくは重篤な状況に至った可能性があると考えられる報告事例は5044件となっています。
もちろん医療であっても、人間が関わっている以上はミスというものはつきものですが、体の不調を治すために行った病院で事故に遭ってしまっては、悔やんでも悔やみきれません。
環境の改善やチェック機構の強化など、事故やミスがなくなることを切に願うばかりです。
癌を見落とされた人が身近にいるとのつぶやきも…
「放射線診断医頑張って、と祈るほかありません」
「とても他人事ではなくて、画面に目が釘付けになった」
健康という重要なテーマだけに、SNS上では自分事として捉えていた人は少なくありませんでした。
また、数は少ないものの、セカンド・オピニオンで癌だと診断された人の体験談も寄せられており、自分の身に降り掛かってきてもおかしくないことだと青ざめた人も多かったようです。
自分だけでなく、大切な家族を守るためにも、もう一度健康について考えてみましょう。
<TEXT/湯浅肇>