退職代行サービスが流行るワケ。罵倒して辞めさせない企業の驚愕実態
退職したいと思っても、なかなか言い出せない。そんな人のために、退職の手続きや連絡を本人に代わって行う「退職代行サービス」が、話題になっています。
当初は「わざわざ代行してもらわないと退職できないの?」と不思議がる意見が少なくありませんでしたが、次第に恐るべき実態が明らかになってきました。
11月28日放送の『クローズアップ現代+』(NHK)では、実際に退職代行サービスを利用して退職した人たちの声が取り上げられました。
退職代行サービスって何?
退職代行サービスの火付け役となったのは、ベンチャー企業の「EXIT」社です。
EXIT社では、退職の手続きのアドバイスや、退職の連絡を本人に代わって行っています。代行費用として、アルバイトの退職は4万円、正社員の退職は5万円の費用がかかります。
決して安いとは言えない金額ですが、月に300件ほどの依頼を受けていると番組の中で説明されていました。
現在では、他社でも類似したサービスが増え始め、EXIT社代表取締役社長の新野俊幸氏のツイートによると現在では30社以上が同様のサービスを取り扱っているとのことで、退職代行サービスのニーズの高まりが感じられます。
「EXIT」がメディアに露出すれば露出するほど、理念なきパクり業者は増える、それこそもう30社以上にパクられてる、でもそれでいい。#退職代行 がひとつの産業となり、退職できずに悩む人がこの世からいなくなれば、それでいい。クローズアップ現代、もう間もなくです、是非ご覧ください。 https://t.co/o0dSZ4CTi5
— 新野俊幸|Toshiyuki Niino (@getdrunkeasily) 2018年11月28日
激しく罵倒された上、退職届を受理してもらえず…
番組の取材に応じた退職代行サービスを利用した27歳の男性の事例を紹介します。
6年間勤めた不動産関係の会社を、ステップアップのために退職しようと、半年前、退職の意向を社長に伝えましたが、良いように丸め込まれてしまって、退職を受け入れてくれなかったそうです。
退職の意志が固かったこの男性は、後日、再び退職させてほしいと社長に伝えたところ、社長の態度が急変し、男性を激しく罵倒する言葉がSNSに届くようになったそうです。
そこで男性は、意を決して退職届を直接手渡しましたが、それでもまだ受理してもらえず、その場にあったペットボトルを思いっきり投げつけられ、「ふざけたこと言ってんじゃねえよ」と激しい剣幕で怒鳴られたそうです。男性は、自力での退職は厳しいと判断し、やむなく退職代行サービスを利用しました。