「好きなことで本当に稼げるのか?」25歳女YouTuberの新しい働き方
企業勤めしたいと思うことは「ない」
――ネガティブな感情が、芸人時代やそれよりもっと前の時代から藤原さんの表現の原動力になっているとのことですが、最近のストレスはなんですか。
藤原:最近はあんまりないんですよね。
他人に対して何も思わなくなっちゃって、普通に幸せに生きているというか。クソリプとか見ちゃっても、だんだん跳ね返す力も鍛えられて、悟ってきました。この人も人間で心に空洞があって、クソリプを飛ばすことでその空洞を埋めているんだな、とか。まあ、ムカつきはしますけど。
――好きな創作活動を続けるためにも、なれるものなら企業勤めして安定したいって思うことも時にはあったりします?
藤原:ないですね。文章書いたり、工作したり、日によってやりたいことが違うので、それに従っていたいというか……私自身わがままなので(笑)。
「将来のことは考えるほど不安になる。なるべく考えない」
――即答できるのはすごいですね。つい「好きなことで本当に稼げるのか?」とか思ってしまいますが、将来の不安とかはあまりないですか。
藤原:それはかなりあります。かなりあるけど、なんとかなるでしょうみたいな。いつかアイディアが枯渇しちゃうんじゃないかとか、考えれば考えるほど不安になるんで、あまり考えないようにしてます。
――25歳でYouTuberにひと区切りつけるといったことも、活動当初は想定していたそうですが、7月にその25歳を迎えて今後の活動はどういった展望を持っていますか。
藤原:まだまだいろいろできんじゃん! みたいな感じはありますね。
今年は書籍も出せて、海外で個展もできたりと、むしろどんどん広がりが見えてきたというか。やりたいこともいろいろあります。YouTube動画も今は三脚を立てて自撮りで全部やっているんですけど、海外の人が見ても面白いようにしたり、もう少しちゃんと撮って面白さを凝縮した動画を投稿していけたらいいなと。
<取材・文・撮影/伊藤綾>
【藤原麻里菜】
1993年生まれ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。頭の中に浮かんだ不必要な物を作り上げる「無駄づくり」を主な活動としている。代表作に「歩くたびに胸が大きくなる靴」「会社を休む理由を生成するマシーン」など。公式サイトは「http://fujiwaram.com/」