清潔感だけでもダメ? 「ジャケパン」がダサい人が見直すべき「質感」と「丈感」
私はこれまで金融・商社・保険・IT・メーカー・アパレル・接客業など、さまざまな業界で働く、のべ4000人以上のビジネスマンから依頼を受け、買い物に同行してきました。
「服のビジネススキル」の磨き方
そのなかで毎回、「服を通じて、顧客にどんな印象を与えたいですか?」という質問をしていますが、意外なことに「清潔感ある印象」という回答はほとんど返ってきません。
その代わりに上位を占めるのは「安心・親密・信頼」です。実際、服を通じてこれらの印象を顧客に与えることは可能です。相手と会話を交わす前、視界に入った瞬間からコミュニケーションはスタートしているといっても過言ではないからです。
これらの印象を服で表現するのを「服のビジネススキル」と私は呼んでいます。前編では、相手の印象を良くする「3感」のひとつ「清潔感の作り方」について説明しましたが、後編では、残りの2つ「質感」「丈感」の正体に迫ります。
「質感」と「丈感」。あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、どちらもスーツ以上に、主に「ジャケパン」の着こなしで重要視したいキーワードです。
今増えている「ジャケパン」スタイルとは?
2004年にスタートした「クールビズ」、さらには昨今の「働き方改革」の影響もあって、スーツ以外の選択肢を検討するビジネスマンが増えてきました。その代表格がジャケパンです。生地が異なる上下のジャケット&スラックス。最近、こういう恰好の同僚を見かけませんか?
私が買い物同行しているクライアントからも「ジャケパンの着こなしを知っておきたい!」という声は増えており、日に日にニーズは高まっています。
ジャケパンと聞いて「(スーツに比べて)だらしなく見えてしまうのでは?」という不安を抱くビジネスマンもまだ多いでしょう。しかしながら、「質感」と「丈感」にこだわることで、ジャケパンでも「清潔感」を出しつつ、しっかり着こなすことは可能なのです。