売上高2兆円!三菱、住友を遥かにしのぐ「大手化学メーカー」の“稼ぐ力”
コスト高を価格に転嫁できる
信越化学工業は塩ビやシリコン樹脂におけるプライスリーダーです。プライスリーダーは製品価格の決定に大きく関与し、他社がそれに追随するという特性があります。信越化学工業にはシェアトップとしての優位性があります。
原材料高やエネルギー価格高騰という負の要因はあるものの、コストを切り詰めて利益を出すのではなく、価格に転嫁することができるのです。事業の幅を狭め、トップに立つことにこだわり続けた信越化学工業の強みが正に今、発揮されています。
2023年1月1日、信越化学工業の成長をけん引してきた金川千尋氏は96歳で逝去しました。間違いなく日本最高峰のカリスマ経営者の1人でした。
<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ>