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売上高2兆円!三菱、住友を遥かにしのぐ「大手化学メーカー」の“稼ぐ力”

ビジネス

コスト高を価格に転嫁できる

信越化学工業

信越化学工業 Shin-Etsu Magnetics company sign © Cineberg Ug Dreamstime.com

 信越化学工業は塩ビやシリコン樹脂におけるプライスリーダーです。プライスリーダーは製品価格の決定に大きく関与し、他社がそれに追随するという特性があります。信越化学工業にはシェアトップとしての優位性があります。

 原材料高やエネルギー価格高騰という負の要因はあるものの、コストを切り詰めて利益を出すのではなく、価格に転嫁することができるのです。事業の幅を狭め、トップに立つことにこだわり続けた信越化学工業の強みが正に今、発揮されています。

 2023年1月1日、信越化学工業の成長をけん引してきた金川千尋氏は96歳で逝去しました。間違いなく日本最高峰のカリスマ経営者の1人でした。

<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ>

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。現在はコンサルタントという名の中小企業経営者のサンドバッグ役を務めるかたわら、経済の面白さを広く伝えるため、開示情報を分析した記事を書いている。好きな言葉は美食家・北大路魯山人の「硬め、麺少なめ、ニンニクマシマシ」

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