いざ会社員として働きだすと、時間が有り余っていた学生のころが懐かしく思えるのではないでしょうか。何らかの目的意識がないと、どうしてもだらけてしまいがちになってしまうはずです。

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　朝日裕子さん（仮名・30歳）もキャンパスライフの途中まではぼんやりと過ごしていました。。とあることがきっかけでバイトに明け暮れる日々を送るようになったそうです。

何の目的もなかった大学生活を変えたい

「きっかけは、大学で何となく受けた講義でした。同い年くらいの大学生の女の子が、自分の可能性を見つけるためにカンボジアに渡航したドキュメンタリーを観て、ひどく感動したんですよね。私も新しい文化に触れて感動するような、自分の感性に任せた旅をしてみたいなと。そうすれば新たにやりたいことも見つかるかもしれないと思って。渡航先はまったく違った価値観を知れそうなインドにしました」

　インドへの渡航はビザの取得が必要であり、初めての海外でもあることから、フリーツアー（ツアーで行くけれど基本的には自由行動）に申し込むことに。ツアーとなると、格安のプランでも20万円はかかってくる予算感。貯金も全くなかった朝日さんはこの日から数か月、アルバイトに没頭します。

時給800円のコンビニバイト

「親からお金を借りることもできたのですが、せっかくなら全部自分のお金で海外へ行きたいと思ったんです。なので、空いている時間は全部アルバイトに費やしました」

　地方ということもあり時給は低く、時給800円のコンビニエンスストアでシフトを入れまくり、さらに休みの日は日雇いのアルバイトをかけ持ち。極寒のガソリンスタンドでカード勧誘するバイトや、着ぐるみを着て踊る仕事、英検の試験監督など多様な方法でお金を稼いだのです。

「夕方5時～深夜0時までコンビニ働き、また翌朝8時～夕方5時まで日雇いのアルバイトをするなど、昼夜問わずのアルバイト生活でした。しまいには体調を崩してしまいましたが、目標としていた金額になんとか達成したんです」