中尾明慶が語る「人気のYouTubeチャンネルへの想い」隣のお兄ちゃんとして応援して
先輩・堤真一の言葉に救われた
――中尾さんはすでにキャリア20年以上で、しかもずっと活躍されている印象です。「逃げたい」と思った時期はありますか?
中尾:ありましたよ。高校生くらいのときかな。単純に甘えなんですけど、みんながバイトしたり、高校に行ってワイワイして遊んでいるなか、今よりももっともっと厳しい監督さんとかに怒られたりして、正直逃げたいと思いました。でも、これまでにも何度もお話しているのですが、そんなときに共演した堤真一さんから「お前のあのときの芝居良かったよ」と言ってもらって、めちゃくちゃ救われたんです(ドラマ『セーラー服と機関銃』)。それでもうちょっと頑張ってみようと思いました。
――そのお話は、堤さんご本人には伝えたんですか?
中尾:はい。「俺、そんなこと言ったかな」とおっしゃってましたけど、でも僕はそのとき本当にすごく救われました。
いろんな感情が沸くけど、「俺は俺」
――同世代が青春を謳歌しているのが羨ましかったとのことですが、同世代の役者仲間を見ていてジェラシーを覚えたことはありますか?
中尾:ありますよ、「芝居うまいな~」とか日常的にあります。同世代だけじゃなくて、こうやって25年近くやってくるなかで、次から次へといろんな人が出てくるわけですよね。「あれ、この間、あの作品のちょっとした役で出てた子が、今度は主役になってる」みたいなこともたくさん見てきているわけです。そのたびに、すごいな、悔しいなとか、いろんな感情を持つこともありますが、結局は「俺は俺だから」と思いますね。
――続けてきた自負もあるのでは。
中尾:それもあります。あとやっぱり、好きなことだから続けていられるのだと思います。あの役やりたいなとか、あの作品に出たいなといったことはありますが、でも「あの人の、あの役をやりたい」ではないんです。