「100万円をホストのために」東北の優等生が“ホス狂いの風俗嬢”になったワケ
風俗客からのプロポーズと「5万円」
2022年6月中旬、歌舞伎町。凌馬の誕生日イベントをシャンパンタワーが彩った。
「最低金額でやらせてもらったので、シャンパンタワーは100万円でした。正直、悩みました。1度途中でやめたいって離れようとした。代表とか幹部から期待されているプレッシャーがキツかった。店としても太客候補というか、私がどんどん育っていくので『頼むね~』みたいな」
睡眠時間を削って無理して風俗で働いたが、実際は6月の誕生日イベントまでに100万円をつくれるか微妙だった。デリヘルを始めた最初の頃、男性客で尾島美幸にガチ恋する中年男性が現れた。50代の未婚男性で、初めて指名された日から「付き合ってほしい」「結婚してほしい」と言われた。その男性客には「大学の授業料のために働いている。勉強するために風俗している」と言うと、男性客は彼女に同情して泣いてしまった。
「シャンパンタワー代はこの人に助けられました。出会ったときから、好き好きみたいな感じでした。何しても可愛いって言ってきて、『本番したい。ひとつになりたい』って言われたとき、私もまだ相場をわかってなくて5万円って言った。そうしたら本当に5万円を払ってくれた。それからずっとその金額です。その人は週1で来てくれて、お店のお金も払っているのでかなりの金額になっています」
1度の会計は20万~40万円
風俗嬢になってコンスタントに月70万~90万円を稼ぐようになってから、頻繁にシャンパンを下ろしている。1度の会計は20万~40万円。プロポーズされている50代の男が支払ったお金は、シャンパンタワー代に消え、ホストクラブに流れることになった。そして、先月から空き時間を見つけてパパ活も始めた。
パパ活アプリに登録して顔合わせと食事を繰り返している。1週間前、歌舞伎町の喫茶店で会った40代既婚男性が「デートは週1~2、大人あり。月20万円」の条件を出してくれた。好条件なので、尾島美幸は「よろしくお願いします」と即答した。
彼女が育って支えたことで、凌馬はホストとして着々と上に昇っている。そして2人の関係にも変化が訪れる。