総フォロワー数420万人超!人気ミニチュア写真家が語る“アイデアの出し方”
世界に羽ばたけ「見立て」の文化
最後に、田中さんに今後の目標を聞いた。
「絵本だけでなく、ミニチュアに限らない作品にも挑戦していきたいと考えています。現在、神戸空港には大木のような巨大ブロッコリーの作品が展示してあります。私たちがミニチュア人形のような気分になれる、このような作品にも力を入れていきたいと思います」
目指すのは「見立て」の概念を世界に浸透させること。英語をはじめとした他の国の言葉には、見立てを一言で表す言葉がないそうだ。この言葉を日本人独特の概念だと感じているそうで「“MITATE”という言葉を世界に浸透させたい」と海外への挑戦に意気込みを見せる。
ものを何かに見立てて遊ぶという、子供時代に誰もがしていたであろう遊びを田中さんはミニチュア作品として表現し続けている。多くの人が作品を見た時に共感できるのは、人形で遊んでいた子供の頃の心に戻ることができるからかもしれない。田中さんの作品の進化に、これからも目が離せない。
<取材・文/越前与 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>