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ニートが違法、銃の携帯OK…「世界最北端の町」に行ったら驚きの連続だった

コラム

人間よりもホッキョクグマの数が多い

ロングイェールビーン

画像はイメージです

 そんな歴史があることは事前に島の情報をネットで調べて知っていたそうですが、現地には血生臭い雰囲気はまったくなかったとか。上空からは集落のような小さな町並みがポツンと見えるだけで、あとは見渡す限りの銀世界。イメージしていた通りの世界の果てを感じされる場所だったといいます

「一応、空港はちゃんと滑走路もありますが雪に覆われ、まるで雪原に降り立った気分でした。飛行機から歩いてターミナルに移動するんですが、建物に入ると大きなホッキョクグマのはく製がお出迎え。町の中でも何度も剥製を見かけ、お土産屋さんでぬいぐるみなどのグッズがズラーッと並び、とにかくクマ推しがスゴかったですね」

 ちなみにロングイェールビーンの人口約2000人に対し、スヴァールバル諸島全体に生息するホッキョクグマの数は推定3000頭。町の郊外では遭遇することも多く、島民は威嚇用としての銃の携帯が認められているそう。町のスポーツ用品店の一角には大量のライフル銃が売られているほどです。

ニートが違法の島?

「ほかにもこの島だけのルールがいろいろあって、お酒は月にビールは24本、ウイスキーは1本など購入できる上限が決まっていました。ホテルのスタッフは『酒好きには厳しい島だよ』ってグチ交じりの冗談を飛ばしていましたが、24本なんて私でも半月で飲み干す量。この島に住むのは絶対無理だと思いました(笑)」

 他にも永久凍土ゆえに土葬してもウイルスが死滅しないとの理由から遺体の埋葬が禁止。余命宣告を受けた病気の人は島を出て、亡くなった後も本土で埋葬されるとのこと。さらにペットも野鳥保護などの観点から犬はOKでも猫は飼うことが禁止されています。

「でも、個人的に1番衝撃だったのはニートが事実上違法なこと。ロングイェールビーンは例外的に外国人でも就労ビザ不要で働くことが認められているのですが、定職に就いておらず、かつ生活できるだけの蓄えがない人は本土に強制送還になると言ってました。

 昔、『働いたら負け』って言葉がネット界隈で話題になりましたが、そんなことを口にすることもできない島みたいです。なんて偉そうなことを言いましたが、私もこの島には転職のタイミングを利用して来たので無職だったんですけどね(笑)

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