USJ貸切、花火大会…優待も魅力「アメックスグリーン」10年ぶり刷新の狙い
長い歴史で「変わらないもの」と「変えていくもの」
コロナ禍においてはデジタルシフトが進み、働き方やライフスタイルが一変。在宅時間が増え、ステイケーションやワーケーションといった新たな需要が生まれ、今まで以上に価値観や趣味志向の変化に富んでいるといえるだろう。このような状況下で、山本氏は「『変わらないもの』と『変えていくもの』がある」と述べる。
「まず変わらない普遍的なものとしては、先ほどもお伝えした“挑戦を後押しする”ということです。アメックスの長い歴史の中で培われた安心や安全、信用や信頼を通じて、好奇心を持って果敢にチャレンジする気概やそのマインドを応援し、サポートしていく。
お客様はこのような体験価値を、老若男女問わず求めており、それに応えるのがブランドの使命だと捉えています。他方、ライフスタイルの多様化に伴い、変えていけるところは柔軟に適応していくことも大事です。直近では2022年10月に“アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード”の商品性を10年ぶりに見直し、刷新を図りました」
「ステータス」で遠慮してしまう若者も
年会費制から月会費制へ切り替えることで、将来のための自己研鑽や毎日の“やってみたい”を叶える後押しをしていく狙いがあるという。また、スマートフォンのプロテクションに加え、飲食のデリバリー、メルセデス・ベンツのレンタカーサービスなどの付帯サービスも「グリーン・オファーズ」として拡充させた。
「特に20~30代の層を狙ったわけではないが、よりアメックスを身近に感じてもらいたいという思いから、リニューアルを敢行した」と山本氏は背景を語る。
「『アメックス=ステータス』というイメージが根強いこともあり、若いお客様の中には人生経験を積んだり、キャリアップしてからアメックスを持つものという印象を抱く方も多いと感じていました。そのため、まずは月会費制に変更し、アメックスのメンバーシップになることで得られる体験価値を気軽に実感していただければと考え、今回のリニューアルに至りました。従来のベネフィットとして提供していた旅行関連の特典だけでなく、日々の生活のなかでベネフィットを得られる特典(グリーン・オファーズ)を増やし、日常使いできるようなカードを目指したんです」