復活の兆し「国内レジャーの王者」、“休園&リストラ期”からどう業績推移したか
ディズニーシーの20周年記念イベントは…
コロナからの回復が期待される2022/3期については、365日間営業となったものの、入場制限を続けたためコロナ以前の水準には戻りませんでした。ディズニーシーの20周年記念イベントを実施するも、35周年のように大規模な集客もかけられず、業績回復につながらなかったようです。利益面ではなんとか黒字化を達成できました。
近年の推移をみると、2019/3期でピークをむかえたものの翌年度は反動で落ち込み、2021/3期以降はコロナの影響で売上高が激減していることが分かります。
2023/3期は上方修正。40周年に期待
ワクチン接種の普及や重症化率の低下もあり、レジャー関連の消費は戻りつつあります。こうした状況下でオリエンタルランドは2023/3期の売上高を4792億円と予想していましたが、2022年10月27日の第2四半期決算で4421億円に上方修正しました。
予想以上のペースで客足が戻っていることや、価格変動制の導入や商品販売の回復、アルコール提供再開に伴う飲食収入の増加によって客単価が上昇していることが要因です。
今後の業績についてはディズニーリゾート40周年となる2024/3期がカギとなるでしょう。
同年度中に開園される予定だったディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」が2024年度開園となってしまったため、新エリアによる集客効果はなくなってしまいましたが、40周年記念アニバーサリーイベント「Dream-Go-Round」が開催されます。積極的な宣伝広告で集客できれば35周年の2019/3期を超える成績を収めるかもしれません。
<TEXT/経済ライター 山口伸>