披露宴で胴上げされた新郎が…めでたい結婚式が“あわや地獄”になった瞬間
むさくるしい雰囲気の参列者の正体は…
古くて品格のある披露宴会場でしたが、そこに相応しくないと感じたのが、高砂近くの新郎の友人らが集うテーブル席。新郎は友人が多いため、4つほどのテーブル席にぎっしりと男性が陣取るように座って、酔っては大きな声を出していたそうです。
「新郎の田渕さんは、高校時代には山岳部に、大学は写真や動画のサークルに所属していたため、サークルの友人らが多かったです。むさくるしい雰囲気の人たちは山岳部の人たちで、余興タイムでは、スクラムを組んで『山男の歌』をアカペラで熱唱していて、まるでそこだけが昭和の雰囲気でした」
酔って大声で話す新郎の友人が多かったとはいえ、披露宴は比較的に和やかな雰囲気でした。時折、紗香さんがトイレに行くと、会場の外で新郎の男性たちが酔い覚ましをしているのを見かけたそうです。なかにはひそひそ話が酔っているせいで大きな声になって聞こえてきたこともあったとか。
突然、会場のほうから悲鳴が聞こえた
「新婦の友人らしい男性が3人で会場の外のソファに座ってくつろいでいました。1人が『綺麗な女と結婚しやがって』と冗談っぽく話すと、他の2人も『ほんとだよ。メタボな田渕め、ヤツがなぜ美女をゲットしたんだ』と、マナミと結婚した田渕さんを羨ましいという気持ちを素直に表していました」
羨望の目がマナミの夫に注がれていると思うと、紗香さんは思わず笑みがこぼれたと言います。ところが披露宴が終わった直後に大事件が起こったのです。
「披露宴の終盤で当たり前の演出とわかっていたのですが、新郎新婦がそれぞれの両親に花束を渡すという感動的なフィナーレがあったんです。参加者1人ひとりに挨拶をしたマナミと田渕さんは、お似合いの夫婦でした。フィナーレが終わって、私がマナミの着替えを手伝おうとして、一緒に控室に入ってしばらく経った時でした。突然、会場のほうから悲鳴が聞こえたんです」