『東リべ』のような学校環境…55歳・学校法人理事長が明かす「波乱の人生」
障害福祉事業に注力、今後の牽引役に
「売上規模的に現在はまだ整骨院で培ってきたものが、間違いなく当社の根幹になっていますが、この4~5年の成長曲線は年間1~2%ほど。一方、障害福祉事業は毎年180%ほど伸長していて、5年後には売上が逆転しそうです。
障害福祉の最大手企業の時価総額はPERで100倍ついていますね。障害者に限らず、心的ストレスが非常に高まっている時代ですし、企業でストレスチェック制度の義務化が進んでいることも、社会で生きづらい人がそれだけ多い証拠かと思います」
単に金儲けのビジネスではない
裏を返せば、周囲の理解や環境が違えば社会で活躍できる人がそれだけ多いとも言える。同社は、障害者雇用を軸とするグランピング施設の運営も開始する予定だ。
「ヘルスケアという癒しの仕事を領域にやってきた当社だからこそ、貢献できることも多いはず。単に金儲けのビジネスではなく、障害を持つ人と共存共栄しながら、彼らのクオリティ・オブ・ライフを担保することを大前提に、かつワクワクするような事業をやっていきたいと考えています」
これからの展望について語る中尾氏の鼻息は荒い。ヤンキーから国体選抜、そして夜の仕事……様々な世界に身を置いたがゆえに、社会問題に対しても真っ向から取り組む“大きな器”が形成されていったのかもしれない。
<取材・文/伊藤綾>
【中尾充】
1967年6月29日、和歌山県有田市出身。97年、有限会社「健生」設立。2001年、株式会社へと改組。学校法人健生学園東日本医療専門学校理事長、ジャパン柔道整復師会会長。19年、ダヴィンチ英知保育園開園。特技は日本拳法、水泳、柔道