エンジン不正問題で「営業利益8割減」の日野自動車。苦境の中で“追い風要素”も
海外販売は好調が続くも…
日野自動車の今後を考えてみましょう。2023/3期業績について同社は売上高1兆5300億円(4.8%増)、営業利益60億円(▲82.3%)を予想しており、利益面では不正問題が尾を引くと見られます。
一部車種に関しては2023年の夏頃まで出荷できない見込みで、しばらく影響は続くでしょう。今回の問題でイメージダウンしており、出荷が再開されても国内向けはすぐに元通り……とはいかないかもしれません。
一方で世界のトラック需要は増加とみられており、海外販売は好調が続くでしょう。日野自動車は今後、増収が続く可能性が高いですが、利益が回復するまでにはしばらく時間がかかると思われます。
<TEXT/経済ライター 山口伸>