1億円で落札も…日本産ウイスキーはなぜ海外で人気なのか?美味しく飲むコツも
外国人に人気の3社「イチ、ニ、サン」
――どういうことでしょう?
栗林:TOYOTAの車は、外国製に比べて誰もが乗りやすいし安定感がありますよね。ウイスキーも他の産地のものは、個性が強いんですが、日本製は誰でも飲みやすくて品質も安定しているんです。
――どんな銘柄が人気なんですか?
栗林:ウイスキー好きの外国人と話をすると、よく「イチ、ニ、サン!」って言うんですよ! 最初は「この人、何言ってんだろう」と思いましたよ(笑)
――どういう意味なんですか?
栗林:イチはイチローズモルト、ニはニッカ、サンはサントリーのことです。この3社のウイスキーが本当に人気ですね。
新進気鋭のウイスキー「イチローズモルト」
――サントリーやニッカは昔からおなじみですが、イチローズモルトはあまり耳慣れませんね。
栗林:新しい会社です。創業者は肥土 伊知郎(あくと いちろう)さんという方で、お祖父様も蒸溜所を経営していました。しかしその蒸溜所が倒産して、数百樽のウイスキーが捨てられることになったんです。それを伊知郎さんが、さまざまなところに掛け合い廃棄されないように算段して、2004年に設立したのがイチローズモルトです。
――そんな新しい会社がなぜ、歴史のあるサントリーやニッカに並び称されるようになったんですか?
栗林:先述の世界的品評会に彗星のように登場して、部門1位を獲って世界を驚かせたんです。