一流のアドバイスに投資を惜しむな。「富豪作家・貧乏作家」の分かれ道とは
厳しい出版業界で、10年以上生き残る秘訣
水野:物事の本質を正しく、またわかりやすく伝えるところにビジネス書作家の役割があるのですね。また、出版業界はここ20年くらい厳しい状況が続いています。「本を書いても儲からない」「本を書いても生き残れない」というのがいわば業界の常識ですが、内藤さんがここまで生き残ってこられた秘訣はどこにありますか?
内藤:「本を書く」ことを稼ぎの手段にしてこなかったということですかね。もう少し正確に言うと、「自分の食い扶持を稼ぐために書く」とか「このジャンルが流行っているから書く」ことをしてこなかたったから。「出版するのは、書きたいことがあるとき」。これを徹底して守ってきました。
水野:たしかに、そのほうが好きなこと書けたりしますよね。
内藤:ビジネス書作家として長く続けていきたいなら、「余裕を持つ」ことが本当に大事だと思いますね。スピード感を持って書くと、あんまり良い本ができないとすら感じています。
早くからファンコミュニティを運営したワケ
水野:本だけ書いてこなかったというように、内藤さんは早くからファンコミュニティを始めましたよね。
内藤:そうですね。コミュニティでは会員さんから会費をいただいて運営しているので、常に「いただいたお金以上にどうやって返すか」を考えてますね。払ったお金以上のリターンや対価がなければすぐに離れていってしまうでしょうから、本当にそのあたりはシビアにとらえています。
水野:なるほど、会員さんの満足度を上げることを考え続けているからこそ、高いリピート率につながり投資界のプリンスと呼ばれているんですね。
内藤:呼ばれてない(笑)。呼ばれたことないですよ(笑)。