幸せを壊す非常識なLINE

「誕生日当日は久々の外食で楽しくて、帰りも二人でゆっくり話しながら歩いて、とてもいい思い出になったんですよ。でも翌日、出社したらいきなりBからLINEが届きました」

　Bさんとは入社当時に流れでLINEの交換をしていたそうで、送られてきた内容を見た靖史さんは驚きを隠せない様子でした。それは、なんと誕生日の帰り彼女と二人で歩いている写真が添付されていたのです……。堪忍袋の緒が切れた靖史さんは、突発的に自分のデスクを両手で叩き、Bさんを呼び捨てで叫び、「一緒にいたのは彼女だ」と大声で伝えたそう。

　Bさんは、靖史さんの今まで見たこともない剣幕に萎縮してしまい、その場で謝り、画像を削除したそうです。ただ、その光景を目の当たりにした他の社員は、ヒソヒソ言いながら靖史さんのほうを見ていたそうです。

キレた代償は小さくなかった

「その夜、あらためてBから謝罪のLINEが送られてきました。よっぽど怖かったんですかね？ それよりあの一件から社内で自分を見る視線が冷たいというか、皆から避けられている気がするんです」

　普段大人しい靖史さんが急にキレたことで、まわりは扱いにくいレッテルを貼ったのかもしれません。完全に社内で浮いてしまった靖史さん。その状況に耐えきれず、悩んだ末に退職することにしたそうです。

　現在は薬局でアルバイトをしているという靖史さん。あいかわらず彼女との仲は良いとのことですが、今回のこときっかけにして、自分自身を色々と見つめ直しているそうです。

＜TEXT／ベルクちゃん＞