略奪婚の終焉も同じく「略奪」。奔放な妻に振り回されたアラサー男性の回想
突然離婚を迫る妻からまさかの不倫の告白
週末は一緒に過ごしていましたが平日はどちらも帰りが遅く、家には寝に帰るだけ。それでも嫉妬するタイプではなかったため、妻が仕事帰りに飲みに行っても気にならなかったようです。
「僕も飲み歩いていましたし、それに夜遅くてもちゃんと家には帰ってきていましたから。でも、2020年の新型コロナが感染が拡大し始めたばかりのころ、突然離婚を切り出されてしまったんです」
しかも、その理由が以前から付き合っている男性がいて、離婚を求めてきたのもその相手と一緒になりたいから。この瞬間まで自分の妻が不倫していたことをまったく知らない熊谷さんは、いつになく動揺してしまいます。
「相手は大学の同級生。再会した際に誘われて男女の仲になり、すでに1年以上関係が続いているとのことでした。妻が自分のスマホでデート中や彼の自宅で一緒に過ごすツーショット画像を見せてきたのですが、自分の前では見せたことのない嬉しそうな顔をしていました。さすがにこのときはもう少し彼女のプライベートに干渉しておけばよかったかなと思いましたけどね」
1週間で離婚届の提出にこぎつける
とはいえ、彼女に対する怒りや憎しみの感情は湧きませんでした。
「僕自身、彼女を恋人から奪って交際を始めましたし、その負い目があったのかもしれません。ああ、終わったんだとは思いましたが、それも含めて仕方ないかなって。すんなりと受け入れられたため、自分でビックリしていますけどね」
このとき熊谷さん夫婦は両親の資金援助などで建てた戸建てのマイホームに住んでおり、財産分与で揉めることも覚悟していましたが、妻が自らの意思で放棄。彼も慰謝料を請求しなかったため、最初に妻から申し出があってから離婚届の提出まで1週間もかからなかったといいます。
「本当はすぐ出すこともできましたが、双方の実家への説明も必要だったので。ウチの母親は不貞行為が原因と知って『慰謝料を取るべきだ!』ってメチャクチャ怒ってましたが、むしろあれが普通の感覚なのかもしれません」