“捨てられた男”になった吉村界人29歳の本音「ちょっとだけ自分を知れた」
自分は俳優に向いてない
――吉村さんは、これまでに何度か「自分は役者に向いていない」とお話しされてます。
吉村:全く向いてないですよ(笑)。たとえば、役者の友達と話していて、「俺、今回の現場でひと言も口きかなかったわ」みたいな話が出て「あー、わかる。俺も」と応えてたんですけど、よく聞いてみたら、友達は役柄としてあまりしゃべらない役だったからで、俺はただコミュ障なだけだったという。「あれ、そういう理由? すごいなー」と思っていました。
――逆に吉村さんは「よーい、スタート」で役に一気に入れるとか?
吉村:そういうわけでもないんです。割と時間かかるんですよ。スタートで急に入って、カットがかかったらまた急に自分に戻る俳優さんもいますけど、俺はそういう感じでもないんです。もちろんカメラの前に立つときは役でいますが。
やっぱり映画もドラマも好きだから
――それでも俳優のお仕事を続けているのは興味からですか?
吉村:なんでだろう。自分でも探してます。
――こうした取材だと理由を聞かれてしまうので困りますね(苦笑)。
吉村:今日、終わって帰宅して、壁を見つめて考えるんじゃないですかね。「どうなんだろう」って(笑)。うーん、でもやっぱり映画とかドラマが好きだからかな。「芝居が好きですか?」と聞かれると、「うん」とはなかなか言えないんですけど、映画もドラマも観るのは好きです。それが大きいかな。
――スタートしたときは、ご両親からの反対を押し切ってだったんですよね?
吉村:僕は全ての原動力が反発心から来てるんです。「やめろ」と言われるとやりたくなるんですよ。笑うなと言われると笑っちゃうし、笑えと言われると笑えないし。全部、反逆。だから両親から「いいじゃん、向いてるかもよ」なんて言われてたら、やってなかったかもしれないです。