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<漫画>パート先の店長と不倫…“地方のドロドロ人間関係”を漫画で描く理由

暮らし

掲示板にあるネガティブな気持ちを参考に

泥濘の食卓

(C)伊奈子/新潮社

――掲示板の書き込みからアイデアが思いつくこともあるんですか!?

伊奈子:もちろん嘘を書いてあるかもしれないんですけど、やっぱり、ネガティブな気持ちって、知人には面と向かって言えないじゃないですか。だからみんな、掲示板とかにバアっと吐き出したりしてるので、そのネガティブな気持ちを参考にしてますかね。

――「泥濘の食卓」の主人公もスーパーで働いてますけど、それもご自身の経験なんですか?

伊奈子:スーパーは高校生のときにずっと働いてたのでその体験を基にしてます。でも、田舎なので、そもそもバイト先が少なくて、とりあえず自分の家の近くで探したんです。工場とか、ラブホテルのフロント、お役所関係の場所でも働いてました(笑)。本当いろいろですね。

親の応援に応えたいって思うのが普通

泥濘の食卓

パート先の店長と不倫関係にある主人公 (C)伊奈子/新潮社

――多様なキャラクターが登場しますけど、伊奈子さんが一番共感できるのは誰ですか。

伊奈子:やっぱり主人公の「深愛」ちゃんです。私と同い年っていう設定で、純粋に人から認められたい、承認欲求の強いキャラクターなので、私と近い部分があると思います。人の期待に応えたいと思ってるところとか。

――作中でも主人公の深愛は、親に認められることを行動の指針にしてますもんね。

伊奈子:ほら、子供って親から、こういうふうに育ってほしいって言われるじゃないですか。いい大学行ってほしいとか、結婚してほしいとか。子供としても、なるべく親の応援に応えたいなって思うのが普通ですよね。深愛ちゃんの行動は、突飛だと思うんですけど、考え方自体は誰でも共感できると思います。

泥濘の食卓 1巻

泥濘の食卓 1巻

田舎町のスーパーで働く「深愛(みあ)」は、パート先の店長と不倫関係にあった。何のとりえもない自分に優しくしてくれる店長が大好きな深愛。しかし突然、別れを告げられる。理由は妻の鬱。家族の為に使う時間が必要で関係を続けられないという店長の言葉は耳に入らず、深愛が導き出した答えは、「私はやっぱり、店長と幸せになりたい」。その想いが一つの家庭を泥濘へと引きずり込む――。

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