「しっかり歯磨きしているのになぜかクサい」“口臭ケア”のキホンを医師に聞く
ただ、「しっかり歯磨きしているのになぜか口臭がする」という人も一部にはいるようで……。その場合は「さまざまな要因が考えられる」(五味院長)そうですが、効果的な対処法は……?
「舌の表面に付着した白い苔状のものを“舌苔(ぜったい)”と言うのですが、その正体は代謝で、はがれた上皮細胞や細菌です。誰でも肉眼で見られるもので、通常は口内の細菌バランスを保つ役割を果たしていますが、舌苔の量が多い場合は口臭の原因にもなります。
市販の舌ブラシや、ジェル状の薬剤を使えば、ある程度は除去できます。しかし、味覚を感知する“味蕾(みらい)”を傷つけるおそれがあるので、やり過ぎは厳禁。優しくなら毎日でも大丈夫ですが、週1回を目安にしてください。
また、古くなった歯の詰め物や義歯、ブリッジが劣化すると、虫歯や歯周病を招いて口臭の原因になります。口腔ケアをしても臭いがキツイ場合は、内臓系の病気や糖尿病の疑いがあるので一度、専門医の受診をおすすめします」
それ以外にも「適度なおしゃべりは唾液の分泌を促すので口臭予防になる」とか。
口腔ケアをしっかりして、周囲とのコミュニケーションを絶やさないようにして、口臭に悩むことなく仕事に励んでみては?
<取材・文/永田明輝>
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