缶を開封する際は全身完全防備

缶を開けた瞬間、強烈なドブの臭いが充満し、むせ返るほどだったとか

　ところが、友人は顔にはゴーグルとマスク、両手にはゴム手袋、頭からは半透明のポンチョを被る完全防備の姿で登場します。

「当日は友人の遊び仲間たちも来てホームパーティのような雰囲気でしたけど、缶を開ける瞬間はみんな遠巻き。それでも開けた直後、すぐに今まで嗅いだことないのない強烈なドブのニオイというか腐敗臭が漂って全員大騒ぎに……。自分が今まで食べた臭いと評判の食べ物とは比較にならないほどヤバかったです。あのときは私も鼻と口を抑え、しばらく吐き気が止まりませんでした（苦笑）」

　それでも勇気を振り絞って近づき、開封された缶を見せてもらうと近づくと濁った汁が缶いっぱいに満たされていたとか。その見た目もドブ川としか思えず、「とても人間が口にしていい食べ物には見えなかった」と振り返ります。

薄焼きパンの上に乗せて食べる

「その後、水洗いなど丁寧に下処理を行い、身をほぐした状態で皿に盛られてテーブルに置かれました。ほかにはマッシュポテトやタマネギ、サワークリームにハーブなども用意され、トゥンブロードって呼ばれる薄焼きパンの上に乗せて食べるんです。

　向こうではこうやって食べるのが一般的で、手巻き寿司にちょっと似ていて面白かったです」

　気になる味ですが依田さん自身は、シュールストレミングの塩気が強いとは感じたものの抵抗はそれほどなかったとのこと。ビールや白ワインなどお酒との相性も悪くなかったようです。